10月スタート新ドラマ「モンスター」の期待度
10月スタートの新ドラマの第1話を観て、個人的な期待度について語ってみようと思う。
今回紹介するのはフジ月曜夜10時放送「モンスター」
本記事は、ネタバレを含む。
ドラマの概要は以下。
カジュアルな服装で、荷物も持たず、「行ってきます」を口癖とし、突飛な行動を起こす若手弁護士・神波亮子を演じたのは、2023年放送「ブギウギ」でヒロインを演じた趣里。
本作は、原作のないオリジナルストーリーだ。
2話以降も観続けてみたいと思える作品であった。
決め手となった大きな理由は一つ。主人公の法律の捉え方と向き合い方が、
描き方や毛色は違えど、2012年に第一期が放送されたドラマ「リーガル・ハイ」と似ているからだ。
今後の展開によっては、リーガル・ハイの時のようにどハマりできるかも知れないという希望を持っている。
法律とは何か。何のために存在し、何を守るためのものなのか。
他のリーガルドラマが、法律を真正面から捉えているところ、
本作の主人公、神波は少し違った角度から見ているようだ。
そして、法律を勝つための道具として捉え、手段は厭わず様々な使い方をする。
女版・古美門研介こと、神波亮子は可愛い顔をしてかなり毒々しい。
そのキャラクターも魅力的で、趣里の”何を考えているかが汲み取りづらい表情”が秀逸だった。
第1話は、恋人の暴言をきっかけにして自ら命を絶った女性の話。
彼女の死のきっかけを作ったとして、恋人が自殺教唆で裁判にかけられる。
自ら立候補する形で彼を弁護することになった神波が、早速我流で暴れ出す。
次々と事件関係者への接触を試みたかと思いきや、女性が勤めていた会社に清掃員として潜入する。
グングンと行動を起こし、いち早く真実に辿り着いた神波は、死の要因を作り上げた人物に鋭すぎる言葉を投げかける。
「嘘つき」「人殺し」
それでも、証拠がなく裁判で扱っても勝ち目がないため、裁判では勝利を修めつつも、結果的には突き止めた本当の死の真相を、世に明かすことはしない。
彼女のとったこと行動に、第1話にして早速、
法律は人を守るためにある、という当たり前であるはずの概念が崩れていく。
彼女を死に追いやったとされた恋人は無罪になるが、
恋人に暴言を吐いたこと自体は事実だ。
本人が自身の行動を悔やみ反省しているとはいえ、結局法律によるお咎めはない。
そして、彼女が死を決断するための、最後の一歩を踏み出させた人間は、
裁かれないどころか、そのことを神波以外の人間に知られることすらない。
結局第1話で裁かれたのは、彼女にセクハラ行為を行い、のちに民事訴訟が開かれることが決まった会社の上司だけであった。
法律とは何だろう。
この大きなテーマを、第1話の最後に視聴者に投げかけて物語を閉じたのは見事であった。
本テーマについて考えたくなった視聴者は、自ずと2話以降も視聴することになるからだ。
1997年生まれ、丑年。
幼少期から、様々な本や映像作品に浸りながら生活する。
愛読歴は小学生の時に図書館で出会った『シートン動物記』から始まる。
映画・ドラマ愛は、いつ始まったかも定かでないほど、Babyの時から親しむ。
昔から、バラエティ番組からCMに至るまで、
"画面の中で動くもの"全般に異様な興味があった。
MBTIはENFP-T。不思議なまでに、何度やっても結果は同じである。
コミュニケーションが好きで、明朗快活な性格であるが、
文章を書こうとすると何故か、Tの部分が如何なく滲み出た、暗い調子になる。(明るい文章もお任せあれ!)