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10月スタート新ドラマ「全領域異常解決室」の期待度

10月スタートの新ドラマの第1話を観て、個人的な期待度について語ってみようと思う。

今回紹介するのはフジ夜10時スタート「全領域異常解決室」

ドラマの概要は以下の通り。

藤原竜也さんフジテレビ制作の連続ドラマ初主演!
脚本・黒岩勉さん×演出・石川淳一さん
ヒットメーカーが贈る完全オリジナル作品
最先端科学でも解決できない“不可解な異常事件”に挑む本格ミステリードラマ

フジテレビ「全領域異常解決室」公式

先に断っておくが、私は個人的に超常現象的な類のもの全般を苦手としている。
お化けとか、UFOとか、本当に実在するしないの問題ではなく、物語として非現実的すぎて入り込むことができないのだ。
ハリーポッターシリーズのように、完全な異世界を謳っていれば、そのつもりで現実世界と切り離して観ることができ、入り込めるのだが、本作のように”実在する警察組織”が”非科学的なオカルト現象”を解決する設定には首を傾げてしまう。

つまり何が言いたかというと、本作はヒットメーカー黒岩勉脚本、藤原竜也と広瀬アリス主演作であるとはいえ、視聴前の期待度自体は低いということだ。

ところが本作は、心地よい緩急のついた展開に、オカルト嫌いな視聴者も自然と乗っかることができる構成であった。
理由は後述するとして、結果この作品は、個人的今後の期待度大!である。
期待度大とした理由を、3つ挙げたい。

理由に入る前に、「全領域異常解決室」略して「全決(ゼンケツ)」のそもそもの存在について触れたい。
なんと超常現象を捜査する専門組織、全決は、アメリカに実在するというのだ。
2022年に国防省内にて組織され、UFOを含めた未確認異常現象(UAP)を調査しているそう。
本作に原作はないが、アメリカにモデルとなった組織が実在するということである。

さて、話しを本作の視聴継続理由に戻す。

1.キャラが立っている

ドラマの初回を観て、観続けたいと思うか否かを判断する材料として、非常に重要なのが「キャラクターにハマれるかどうか」(言い換えれば、ドラマ内でキャラクター被りがなく、尚且つ演者がそのキャラのイメージと合っているか)である。
それでいうと今作はまず、主演の二人はまさにイメージ通りだった。
明らかな”ヤバいやつ”ではないが、どこかミステリアスで頭が切れるオカルトマニアな男性・興玉。
朝ドラの主人公ほどではないが、一所懸命で素直な性格のオカルト関係に一切無知な女性・雨野。
両者のミステリアスさ、一所懸命さがくどくなく、うざったくならない程度なのが絶妙。そして、ミステリアスな雰囲気に藤原竜也がピッタリであり、その藤原竜也に適度に振り回されながら成長する女性として、広瀬アリスもピッタリな配役だ。
また、二人のキャラクター性をこう文章にしてみるとより分かるが、良いコンビになっていきそうである。

さらに、全決と合同捜査をすることになる警視庁捜査一課の顔ぶれとキャラクターも良い。
常にふてぶてしい仏頂面で、感情の波が見えない警部の荒波(ユースケサンタマリア)。
男っ気があり、口も悪く、超常現象を信じていないが故に全決にも厳しい警部補の二宮(成海璃子)。
二人と全決の間を取り持つ役割を果たし、実はオカルトにも興味がありそうな巡査部長の北野(小宮璃央)。
いずれもキャラ被りをしておらず、個が立っている。
そして私が密かに期待しているのが、荒波と二宮の変化だ。オカルトに否定的な二人だが、なんだかんだ言って捜査には協力的でいてくれそうだし、捜査を進めるうちにオカルト否定派から、徐々に意見を変えていくかも知れない。その過程が楽しみだ。

興玉(左)と雨野(右)

2.わかりやすい展開の中に、謎の多き濃密なミステリー

第1話では、今まで事務仕事をしていた雨野がいきなり全決配属になるところからスタートする。そしてその全決の室長代理として登場するのが興玉というわけだ。この時点で、二人のキャラクター性や立場が非常に明瞭である。
また、超常現象に纏わる専門用語が多数出てくるが、オカルトに無知な雨野に説明するシーンを挟むので、我々も一緒に知りながら進めていくことができ、丁寧だ。

また、ミステリーも本格的だった。そもそも、超常現象をどう”解決”させるのかが視聴前の疑問だった。散々市民を巻き込み、捜査を進めた結果「神隠しはUFOの仕業でした」ではシャレにならないし、つまらなすぎるからだ。
しかし、杞憂だった。超常現象の中にあるのは、意外にも人間ドラマだったのだ。
謎を回収するシーンでは、なるほど…と思わずコーヒーの持つ手を止めた。
今後も、予想のできない本格ミステリーに期待したい。

3.アクションシーンが楽しい!

本作には、アクションシーンもある。
全決に必要なことは「全領域に対する幅広い知識」と、「武の心得」!!
そう、藤原竜也と広瀬アリスがアクションシーンを演じるのだ!
軽快な受け、交わし、攻めには、アクションファンも満足できるだろう。
あくまでオタク的視点で以て静かに超常現象を解決に導くのがメインであるため、アクションシーン自体は短い。ところが見応えは十分にある。
2話以降も興玉と雨野の「武の心得」が楽しみだ。


1997年生まれ、丑年。
幼少期から、様々な本や映像作品に浸りながら生活する。
愛読歴は小学生の時に図書館で出会った『シートン動物記』から始まる。

映画・ドラマ愛は、いつ始まったかも定かでないほど、Babyの時から親しむ。
昔から、バラエティ番組からCMに至るまで、
"画面の中で動くもの"全般に異様な興味があった。

MBTIはENFP-T。不思議なまでに、何度やっても結果は同じである。
コミュニケーションが好きで、明朗快活な性格であるが、
文章を書こうとすると何故か、Tの部分が如何なく滲み出た、暗い調子になる。(明るい文章もお任せあれ!)

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