凸凹ニューヒーロー誕生!? 映画『レッド・ワン』
いつか夢見たサンタさんの世界に、SFのスパイスを・・・。
この時期の映画デートで鑑賞作品に迷ったら、本作を選択して間違いなし。
無論、家族でも友人でも1人でも。幅広い世代、どんなシチュエーションでも気負わずに楽しめる作品であった。
なかなか視聴作品が決まらない人は、ぜひ本作を検討候補の一つにしてみてほしい。
本作の概要は以下。
昔に想像した”サンタさんの住む世界”って、まさにこんな感じだった…。
雪が降るキラキラとした世界観、可愛い装飾に囲まれ、楽しい住民たちが大慌てでプレゼント配布の最終準備を進めている。
そんな、頭の中でしか描けなかった世界を、本作では大画面で見ることができる。
ところが事態は一変。サンタさんが何者かに誘拐される。
サンタさんを無事救出すべく向かった先は、マリオのルイージマンション的な館が聳える場所。またしても、ゲームの中の空想の世界が、スクリーンに現れる。
人間界、サンタの世界、敵の棲家・・・場所を変えると、色彩や音が全く変わる。
コロコロと変わる世界観も、観ていて楽しくなるポイントの一つであった。
また、本作は、幼少期に戻ったかのようなワクワク感を、味わわせてくれる。
クリスマスがテーマなだけあり、幼少期のあの日を思い出させてくれるシーンがたくさん登場し、色味や音楽もクリスマスならではだ。
思えば、クリスマスイヴの夜のあの高揚感、そしてクリスマスの朝の感動は、子供時代限定のものだったかもしれない。当時は、クリスマスのこの特別感がなくなる日がくるとは思いもしなかったが、我々は、いつの間にか”クリスマスの主役”を卒業していた。
大人になってからも、クリスマスを季節のイベントとして楽しんでいるし、クリスマスに限らず楽しみな予定が控えていたり、嬉しいサプライズをもらったこともあった。
しかし、クリスマスのそれとは全くの別物だ。
幼少期のクリスマスはやはり、別格であったのだ。
その別格の喜びを、本作は再び思い出させてくれた。
さて、記事タイトルのニューヒーローだが、それは、サンタクロース護衛隊長・カラム・ドリフト(ドウェイン・ジョンソン)だ。
ロック様さすが!!!かっこいい!!
記事冒頭、デートにおすすめと書いているが、間違っていたかもしれない。
鑑賞後、ロック様のあまりのかっこよさに、隣にいる人がイマイチに見えてしまう可能性があるからだ。
冗談はさておき、とにかくカルの顔や声、体格はさることながら、寡黙な彼は心まで美しくて逞しくてかっこいい。
彼のキャラクター性が、本作が、完全なる子供向け映画に留まらない所以だ。
そして、本作のヒーローはもう1人。カルと対極的な性格であり、今回のサンタ誘拐騒動に巻き込まれることになったトラッカー・ジャック・オマリー(クリス・エヴァンス)だ。彼は子供の時からサンタさんの存在など信じていないし、大人になった今では悪知恵を働かせて金稼ぎを企む偏屈人間になっている。
そんな正反対な2人のテンポの良い掛け合いも最高に楽しい。
凸凹コンビ好きには堪らない、最高のコンビニューヒーローだ。
世界観、映像、ストーリー、セリフの言い回し、アクション全てが最高で、鑑賞後は思わずニヤニヤが止まらなくなってしまう。
丸1日、遊園地を楽しんだ日の帰り道のような高揚感が尾を引き、満足感は100点満点だ。
1997年生まれ、丑年。
幼少期から、様々な本や映像作品に浸りながら生活する。
愛読歴は小学生の時に図書館で出会った『シートン動物記』から始まる。
映画・ドラマ愛は、いつ始まったかも定かでないほど、Babyの時から親しむ。
昔から、バラエティ番組からCMに至るまで、
"画面の中で動くもの"全般に異様な興味があった。
MBTIはENFP-T。不思議なまでに、何度やっても結果は同じである。
コミュニケーションが好きで、明朗快活な性格であるが、
文章を書こうとすると何故か、Tの部分が如何なく滲み出た、暗い調子になる。(明るい文章もお任せあれ!)