飲食業スタッフのこれから
4月22日、今日、勤め先のホテルから電話が入った。
「5月も1ヶ月休業することになりました。6月のことは今後の状況を見て、なるべく早いうちに連絡します。」
4月末までの予定だった休業期間が伸びた。こうなることは予想出来ていたが、実際に告げられると予想よりも精神的には重いものだった。
僕は転職で3月に兵庫に引っ越してきた。3月の後半から勤め始めて休業になったのは4月8日から。実際に働いた日数はわずか2週間ほどだ。
今は社員として休業補償も出て、会社に守られているが、果たしてそれもいつまで続くか。このまま休業が続けば、会社の資金も減っていく。もし会社側がリストラを決断せざるを得なくなった時にまずはじめに切り捨てられるのは入社して間もない自分だろう。
あくまでこれは現時点での想定でしかないが、割と名前の知れた会社の社員であっても、いよいよ最悪の事態を想定して動かなければいけなくなってきた。
飲食業スタッフの選択肢
コロナの終息が近い時期には期待できない現在、我々飲食業スタッフが残された選択肢は一体どれだけあるのだろうか。
・戻れる時期は分からないが、戻れることを信じて、国や会社の補償で食いつなぐ
・一旦、別の業種に移り、落ちついたら、戻る
・完全に別の業種に移る
ない脳みそを使って考えてみたが、これくらいの選択肢しか浮かばなかった。行動が遅ければ遅いほど選択肢は少なくなっていくだろう。
完全に別業種に移るにしても、今現在、募集のある仕事の業種は限られている。なんなら飲食業で培ったスキルを別業種に生かすのがなかなかに難しい。
確かに人との対面回数が多く、コミュニケーションスキルは優れてるかもしれないがそれが異業種での即戦力になるかと言えば、また別の話だ。
そして飲食業に携わってる人は飲食業界が好きで働いている人がほとんどではないのだろうか。自ら望んで、好きで、飲食業を志していた者達が、飲食業界を捨てて、今現在の選べる仕事を選ぶ。これは本音で言えばやりたくない、やらされる仕事を選ばなければいけなくなる。
僕自身もその選択はできればしたくないと、避けてきたが、近い将来、避けては通れなくなってしまうのかもしれない。
今は必死になって、一体なにが自分にとって最善策なのか考えているところではある。
それでもまた笑顔で、お客さんにお酒や料理を提供したい。そんな気持ちが頭の中にしっかりとある。
飲食業だけじゃない。他にも同じように選択を迫られている業種の人はたくさんいるのだろう。
苦しい時期ではあるけど、ここで逃げ出してはいけない。ここで必死に考えて行動した人がこれからを生きられるのだ。
足掻こう。精一杯に。