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個別最適な学びについて考える(16)ー坂元昂,水越敏行(1977)授業技術の開発1/授業設計の新技術ーから

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さて,気を取り直して個別最適な学びについて今回も考えていきましょう。
ここ最近の出来事で,やっぱり個別最適な学びは重要だなと考える機会がありました。
一斉授業でも救える児童はたくさんいると思うんですが,早く進む児童の調整がとても難しいと考えています。やっぱり,そういう意味では個別最適な学び必要だよなと浅い考えかもしれませんが思いました。
しかし,表面上だけではダメなわけで,しっかり学ばないと!!!と思っているわけです。

ということで早速本に行きましょう!本日は「坂元昂,水越敏行(1977)授業技術の開発1/授業設計の新技術.明治図書,東京」です。
ついに授業設計!一緒に考えていきましょう!

1学習形態について
一斉学習は能率的で教師が説明をしたり共通点をみつけだすのには役立つ。しかし、反面、生徒の自発性や個人差に応じた学習ができない。そこで、一斉学習では、次の点に注意しなければならない。
①教師の指名のときの注意。
指名の順序を一部の生徒にかぎらず、教育的に考えて行なう。
②たえず全体の生徒に対する注意をおこたらない。

個別学習は、生徒ひとりひとりを伸ばし、個に応ずる学習としては相当の効果がある。しかし、次の点に注意をする必要がある。
①個々の生徒の学習到達目標を設定してやる。個々の生徒にとって、自己の到達目標や自己の行動のあり方が明確でないといけない。したがって、多様な学習資料(学習材)の用意が必要であるし、個に対する深い理解をもたなくてはいけない
②個々の生徒の能力差に応じた、学習の分量や、内容の程度について配慮すること。
③個別学習は、個々の生徒の自発性を尊重するところに意味がある。したがって、指示のあり方も、一斉指導とは当然違ってくる。個々の生徒の自発性や自律性を強調するから、指示的発言よりも非指示的発言が必要であろう。

坂元昂,水越敏行(1977)授業技術の開発1/授業設計の新技術.明治図書,東京

ここでは一斉学習と個別学習について書かれています。
本時の内容や教師のねらいによっては,どっちの考え方で授業設計するかが変わってきます。
おそらく,一斉指導でやろうと思った指導案をそのまま個別学習というわけにはいかないと考えます。そもそも根本的に違うので,授業設計の仕方も変わってくるはずです。

個別学習の中でも自発性を尊重する中で,教師の狙いや授業の狙いも含めて考えて,ここの生徒の目標について考えなければいけません。かなりの教師の力量を求められると思っています。

並べてみてみると,一斉学習も個別学習もやはり難しそうなわけです。個別最適な学びであると,どうも教師が楽しているように見えてしまうのかもしれませんが,そんなことはないとこの文章からわかりそうですね。

教師にはどちらのスキルも必要で,個別学習をするまでの知識・技能は一斉学習で取り組んでいかなければいけないので,個別学習にいくためにも踏まなければいけないステップというものがありそうですね。

本日はここまで!また次回の記事でお会いしましょう!
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