【 DJクローンの究極と至高の1曲 vol.2】(((さらうんど))) / Siren Syrup
気まぐれDJではなく、1曲を味わうシリーズ。
2回目は、「(((さらうんど))) / Siren Syrup」
この曲と出会ったのはあるMIXCDである。
サイプレス上野の「LEGENDオブ特選MIX」の中に入っていて、一目惚れした。そして、その声に確かに聞き覚えがあった。
はて、まさか。とおもい調べてみるとやはりそうだった。
鴨田潤、イルリメである。そもそもイルリメはヒップホップミュージシャンだ。2001年に出したアルバム「イるreメ短編座」からのCDも全て持っている。その音楽は奇才的なもので私は大好きだったのだが、当時付き合っていた彼女に「イルリメ唄うスピーカー」を聴かせるとあからさまに顔をしかめていた。クセが中々強かったからだ。
「イルリメ唄うスピーカー」 (illreme utau speaker)
これは聴く人を確かに選ぶのかもしれない。
そんな彼が軽やかなシティポップを歌っている。どうした!と思ってこれまた調べると、インタビューで前からバンドでポップスをやりたかったらしい。
そういえば、クセの強かったイルリメ時代の曲の中でもポップな感じで、お!何か雰囲気違うのも良いじゃないかというものがあった。
「トリミング」という曲。上記の「イルリメ唄うスピーカー」とは明らかに違うからだ。この時に既にポップスへの道を歩もうとしていたのか。
ああ、こういう意外な形でまた出会うのも音楽の醍醐味か。
昔付き合った恋人と当時のイメージからはかけ離れた姿で再会する。でも、やっぱり昔の面影もある。そんな気持ちになった一曲。
まさに、クローンにとっての至高の一曲。ごちそうさま。