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美味しいと思えるならよし

虚無の淵 立てど聞こえる ご飯だよ


何をするのも虚しく感じる時、みなさんはありますでしょうか。
ホルモンバランスの乱れ、季節の境目、年齢的なもの…原因なんてたくさんあります。
こんな時、私を虚無の淵から救い出してくれるのは、「ご飯だよぉ。」の声です。

小学校の時、父親と大喧嘩して、夕ご飯を食べそこね、一人でグズグズ泣いていると、頃合いを見て母が私に簡単なご飯をお盆に乗せて持ってきてくれました。この時食べたお味噌汁がなんと美味しかったことか。(たぶん泣きすぎて塩分を欲していたのでしょうね)

「とにかく食べなさい。」
これは母の口癖で、私が仕事で失敗し、人生の終わりとばかりに電話した時も、
「とにかく何か食べなさい。何か美味しいものを食べなさい。」

仕事の事で何か具体的なアドバイスなどするわけでもなく、とにかく食べろと。
人間に生まれたからには、必ず葛藤があります。
頑張らなければいけないという何か強迫観念のようなものもあります。
でも、頑張る事に疲れる時もあります。
人間もまた、電池切れするのです。
そんなときは、とにかく好きなものを食べる。
「美味しい。」
この、美味しいものを美味しいと感じれる。この事が、私にとっての命綱なのです。

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