初めての中東訪問地「バーレーン」
学生時代の私はほとんど飛行機に乗ることも海外に行くこともありませんでした。
そんな中で初めて行った海外はインドネシアジャワ島でした。
社会人になって、研修や赴任で何度も訪れ、現在も赴任中の南国が最もなじみの深い海外となりました。いつか赴任が終わったら、南国についてじっくりと書かせていただこうと思っています。
仕事や観光で訪れたその他の国々についても少しずつ書いていきたいと思います。
社会人になって南国以外で訪問したことがある国の一つにバーレーンがあります。
バーレーンはアラビア湾 (イラン側の呼び方だとペルシア湾) の小さな島国で、王様のいる王国です。サッカーワールドカップ2022 で話題となったカタール半島の西側に位置し、サウジアラビアとカタールに挟まれています。バーレーン本島を含む33の小さな島々からなっています。国土の面積は琵琶湖とほぼ同程度とのことです。
サウジアラビアとは「キング・ファハド・コーズウェイ」という全長約24kmの橋によって結ばれています。私が初めてバーレーンを訪れたときはまだこの橋ができて間もないころでした (1986年完成)。
週末になるとお酒の全く飲めないサウジアラビアから、比較的自由なバーレーンに多くの人たちがこの橋を通って訪れるとのことでした。
そのころ日本の石油公団 (現在のJOGMEC: 独立行政法人 エネルギー・金属鉱物資源機構)の中東事務所がバーレーンにあり、事務所を訪問させていただきました。そして事務所長のご厚意で事務所のドライバーの方にバーレーン本島内を案内していただきました。
バーレーンにはこの地域で初めて石油が発見された「中東1号井」と呼ばれる井戸があります。バーレーンでは1931年 にアメリカの国際石油資本スタンダード・オイル・オブ・カリフォルニア(現:シェブロン)の子会社であるBahrain Petroleum Company(BAPCO)が石油を発見しています。私は特に予備知識もないまま案内していただきましたが、とても貴重な産業遺産を見せていただきました。
「中東1号井」から車で15分ほどのところには「生命の木」と呼ばれる巨木があります。乾燥したバーレーンの大地にしっかり根をはって生育しているまさに「生命」を感じさせる木でした。
バーレーンに首都はマナーマで、ワールドカップで話題となったカタールの首都ドーハと同様に、近代的ビルの立ち並ぶ街です。一方で、すこし街から外れると落ち着いた中東らしい街並みも見られます。中東の金融センターを目指してインフラ整備が進められ、いまでこそ中東のドバイやカタールにやや水をあけられた感じもしますが、それでも中東第3位の金融センターとして評価されているようです。
バーレーンでは石油関係の学会や展示会が頻繁に行われていて、これまでに3回ほど訪れたことがあります。
はじめての中東訪問地であるバーレーンで「中東1号井」を見て、中東の石油産業の歴史を感じ、その後の中東石油産油国と他の石油産油国や石油消費国との攻防、石油をめぐる世界の動きに思いを馳せたのでした。
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