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権力の白紙委任はしない

民主主義を形骸化させないために、常に自分の国の権力に制約をかけたり監視の目を向けたりすることは非常に大切なことだと思います。

自分が尊敬できる人が政権を担おうが、自分が投票した人が政権に就こうが、国民である私たちが権力を制約したり権力を監視したりしなければ、それは民主主義を自らドブに捨てるようなものだと感じます。

どんなに信頼のおけそうな人でも、尊敬できそうな人でも、国民のことを考えて一生懸命働いてくれているように見える人でも、権力の制約や国民からの監視を疎ましく思い、国民の疑問や懸念や事実に基づく批判に真摯に応えようとしないならば、その人物や政権は民主主義の根幹を理解していないと言わざるを得ません。

「私たち (彼ら) に任せておけば良いのだ」
「いちいち細かいことを指摘するな」
「揚げ足をとるな」

政権を任された人たちばかりではなく、そのような人たちを選んだ私たち自身がそのようなことを言い始めたら、私たちと私たちの国の民主主義の成熟度はかなり問題がると自戒を込めて言いたいです。

政権の傲慢な態度とそれを許してしまう国民の行きつく先は、おそらく現在の中国やロシア、北朝鮮などの権威主義的な体制です。

これらの国を見てよしとしないならば、自分たちの国もしっかり見つめなおす必要があると思います。

「どんな人に対しても、どんな政権に対しても、決して権力の白紙委任はしない」
それが私の考える成熟した民主主義国家に生きる国民のとるべき態度です。

日本には非民主主義的なものから決別できる勇気のある国、世界の民主主義を先導できるリーダーシップのある国にぜひなってほしいと思います。

そのスタンスと相いれることのできる日本の伝統は必ずあるはずです。保守を自負する人たちには日本の誇りをかけてそのような伝統に光を当ててほしいし、革新を自負する人たちには民主主義における世界のスタンダードを作りあげる気概を持ってほしいと思います。


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