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#20-「TokyoScope」プロジェクトが歩んだ4年間とは【出版まであと2日】

こんにちは(」・ω・)
TokyoScope2024広報担当です

出版までなんとあと2日
ついにTokyoscope2024が色んな世界を歩き始めるんですね〜
実はホームページでもこっそりカウントダウン中です。

今回は、今年で4作目となるTokyoScopeプロジェクトが
歩んできた4年間はどんなものだったのか?
東京の何を見つめてきたのか?
そんなTokyoscopeプロジェクト大・総決算回になります!

「そんなん最終回前の走馬灯みたいじゃないか……!」と思った皆さん、たいへん鋭いです。
実は、Tokyoscopeプロジェクトは今作2024をもって長い長い東京の旅を終えます
マジの最終回です。
詳しくは言えないんですが、別に悪い理由があってとかじゃないですよ!!

余談はここまでにして、さっそく1作目から振り返っていきましょう。


1作目:メディアで読み解く都市

記念すべきシリーズ1作目は、メディアで読み解く都市がテーマ。
都市を語る上で、メディアはもはや切っても切り離せない存在ですからね~

TokyoScope2021表紙│ろうとのようなものが各コンテンツを表しているそう。

メインコンテンツは、ガイドブック・雑誌・定点ライブカメラ・SNS・リサーチ本の5つ。これにコラムが5つ付随する構成でした。

もともとは掲載されている5つのコラムを1冊にまとめるプロジェクトだったらしいのですが、せっかくならということでメインコンテンツを加えて今の形態になったとのこと。

また、制作された2021年は記憶にも新しいコロナ禍真っ只中の時代。
全体会議も各班の活動もすべてzoomで行われたようで、今やおなじみのリサーチ手法であるフィールドワークもほとんど行えなかったそうです。
ただ、「外に出られない」という制限から生まれたとってもユニークで輝く紙面が多いのも特徴です。
特に定点カメラ班は今も南後先生が話題に出すほど。

定点カメラ班のとあるページ。手分けしてすべて視聴したと聞いています……

家でできる愚直な調査が実を結んだ1冊になりました。

臨海副都心に関するコラム。実は2024でも臨海副都心を扱っています。

2作目:脱皮する都市

2作目は脱皮する都市がテーマ。

東京という都市はなかなか形が定まらない未完成の都市である。一日として同じ姿をしておらず、新たなイメージを生産し続けるその様子は、何かの生物のようにも感じられる。このように少しずつ、繰り返し変化する東京という都市のイメージは、生物の〈脱皮〉に近いものがあるのではないだろうか。
 こうした考えから、私たちは特集「脱皮する都市」を組んだ。
 都市には〈脱皮〉した部分と〈脱皮〉しなかった部分がある。たとえば、再開発によって変わったものと、変わらないまま取り残されたものがある。これらはどちらか一方に注目すると、もう一方が認識しがたくなる、「図と地の関係」にあるともいえる。とくに取り残されたものは見落とされる傾向にあるが、私たちはそれらにも注目した。

『TokyoScope2022』p.11

一日として同じ姿の日がない東京を、脱皮する生き物になぞらえて特集は出発します。
メインコンテンツは、地下/地上・広告・ユニバーサルデザイン・陸の孤島の4つ、コラムは3つでした。
いや〜ワードセンスが光るテーマですよね……!

TokyoScope2022表紙│よく見ると、脱皮のように剥がれ落ちている様子が

紙面では、たとえばユニバーサルデザイン班は、2020年東京オリンピックによって東京のユニバーサルデザインがどのように変化(=脱皮)したのかをリサーチしています。

ユニバーサルデザイン班のとある1ページ。新国立競技場のグラフィックは一から制作されたのだとか……

ほかにも、23区内の各駅から半径1kmの円を描き、どの円にも重ならない地域を〈陸の孤島〉としてその地域をリサーチしたり、コラムでは東京メトロの新路線を考えてみたり……
前年度のコロナ禍とは打って変わって、2022はフィールドワークが行う班も多かったようです。せっかくなら外出て調査したいものですからね。

コラム:東京メトロの10路線目を作ってみた!より

また、余談ですが「TokyoScope」プロジェクトのマスコットキャラクターであるトウトウ・キョウキョウは2022で誕生しました!
せっかくなのでキャラ設定もチラ見せ。

動物園から逃亡を図ったり、ぬいぐるみと間違えられたりと中々強烈な設定。

公式SNSやプロジェクトSlack、LINEスタンプなどの色んなところで今も活躍してくれています!
LINEスタンプが気になった方は以下のリンクからぜひどうぞ(^^♪

3作目:[ニュー・ノーマル]を見つめなおす

さあ、2024に近づいてきました。
3作目2023はアフターコロナで度々登場した[ニュー・ノーマル]がテーマ。

TokyoScope2023表紙│新しい要素を従来のものに重ねて、人びとは進歩していくさまを表しているのだそう。

中身の前に、3作目の大きな特徴はB5変形というサイズ感。
「TokyoScope」プロジェクトの「東京という都市への新たな見方を
提供するようなガイドブックを作る
」という目的を再考した結果、判型変更という大きな舵を切ることになりました。

「あまり見ないサイズ」。この本を手に取っていただいた方のなかには、そう思った方もいるのではないでしょうか。『Tokyo Scope2023』はB5変形サイズという判型を用いています。書店でよく目にする本よりも少し細長い。なぜか。それは、「Tokyo Scope」プロジェクトが「東京という都市への新たな見方を提供するようなガイドブックを作る」という目標のもと始まったからです。「ガイドブックであるなら、片手で持てるくらいのサイズ感がいい」。プロジェクトの根源的な意義を再考したすえに、私たちは通例になっていた制作手法から大きく舵を切りました。

『TokyoScope2023』まえがきより

さて、中身の話ですが、メインコンテンツはプロローグ・Z世代・所有・きまりの4つで、コラムは2つになります。

プロローグでは、プロジェクト・メンバーへの「ニュー・ノーマルと言えば?」という質問から得られた回答に基づいたまさにプロローグといえる展開がなされ、Z世代、シェアリングサービスの所有、マスクなどのきまりに話は広がっていく1冊でした。

プロローグのAIに関する1ページ。なかなかインパクトがあります。

また、愚直にTSTAYAの出店・閉店を調べてマッピングし続けたり、ひたすらマスク着用に関する歴史を調べるなど、3作目でもTokyoScopeの特徴である愚直な調査は健在です。
それぞれの調査から、各班なりの東京における[ニュー・ノーマル]を考察しています。

Z世代班のイラストを生かした1ページ。TokyoScopeに新たな風が吹きました。

実は2023の最初期のテーマは、「都市の健康診断」だったんですが、紆余曲折あって[ニュー・ノーマル]に落ち着いたという裏話もあります(・o・)

また、『TokyoScope2023』はイベントや通販で若干数の販売がありますので、気になった方はそちらもよろしくお願いします!

4作目:変わりゆく都市の[あまり]

ついにやってきました!今作『TokyoScope2024』です!
2024のテーマは、都市の[あまり]。
東京の中で、何かに注目が集まれば、その一方で[あまり]となる存在がいる。そして、4年目となった「TokyoScope」もまだ踏み入れてない東京の中の[あまり]がある……。
立ち上げメンバーの興味関心と、4年目の「TokyoScope」プロジェクトがおかれている状況から生まれたテーマでした。

『TokyoScope2024』表紙│砂時計をモチーフに、各班のあまりがちりばめられています。

メインコンテンツは、空間・時間・経済・文化・表象の5つ、コラムは3つから構成されます。
今年の中身は今日以前のnoteと明日のnoteでたっっっっっぷり書いてありますので是非そちらをご覧ください(^-^)!
(怠惰ではありません)


このようにして、「TokyoScope」は4年間の中で4つの特集テーマから東京をリサーチし、ガイドしてきました。
このプロジェクトは毎年メンバーが変わる特殊な形態をとりますが、全体を俯瞰してみると、リサーチ手法やその愚直さなど、どれだけメンバーが変わったとしても変わらない"核”があるように思えます。

「TokyoSocpe」を手に取ってくださった方々が、東京に対する新たな
“Scope”を得られたかどうかは、私たちが明確に知る手段はありません。
ですが、私たちは毎年「これならいける、面白い」と思ってこの本たちを世界に送り出していることは事実です。

今まで受け継がれ、歩んできたこの4年間が、この本を手に取ってくれた誰かにちょっとした変化をもたらせていたらいいなと思います。

いつかまた、Tokyoscopeのネジが巻かれることを願って今回は終わりにしましょう!
ついに明日は到着した本のご紹介!
お楽しみに。





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