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古今東西の「愛してる」:灰色

愛は国境を超える、と誰かが言った。
でも、それは恵まれた人のセリフだと思う。

高さ10mはあるこの固い灰色は、川下にあるダムのように、私たちの想いを堰き止める。

看守の目を盗んで投げ込まれる、
「愛してる」
の走り書き。

声しか知らないあの人に、応えられる日は来るのだろうか。


===後記===

日本という島国に生まれたためリアリティが無いが、海外に行くと「国境」の存在を感じる。
古くはベルリンの壁があり、最近ではアメリカ-メキシコ間にも生まれようとしている。

個人の想いよりも、国の事情が優先されてしまうのはしょうがないものなんだろうか。

哲学が大好きな「トロッコ問題」とまではいかないが、「国益」と「愛」は、天秤にかけられてしまうのか。

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