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連載小説 レリーナの獣

2話 出陣準備

 2年の月日が流れ、ついさっきも適性検査を終えたばかりなのだが、すぐにレリーナの中にある鍛冶工房【レイディーナ】に案内された。 レイディーナは、ガルドとの戦闘における武器や装備、戦闘車両の製造、整備を担当する機関らしい。
 中に入ると、無心に鎚を振るうお爺さんがいた。
 お爺さんは、こちらに気づくと「お。お前らが今年から戦闘に参加する奴等か。俺はこの工房のジギナだ!」と、年齢に見合わない声で言った。 『はい』と言うと、「ハッハッハ!そうかそうか!武器か?なんでも頼め!全て作ってやるぞ!」と大声で言った。 「その前に。お前らの適性を教えてみろ!」と、言われた。 みんな各々の適性を教え、どんな武器が使いやすいか教えてくれた。
 「アーチャーの坊主は弓だな!そしてガンナーの嬢ちゃんは銃、セイバーの嬢ちゃんと坊主は剣だな!そしてランサーの坊主は槍だ!ビーストの坊主は…これに関してはお前が初めてだからな…ちと考えなけりゃだな…」と、見事誰がどんな武器が使いやすいのか言い当てた。 「2日後にまたここに来い!武器を渡してやる!」と言い、すぐに工房の奥に行ってしまった。
 レリーナに戻ると、部屋に見慣れないロボットのようなものが置いてある。 みんなが不思議そうに見ていると、施設の人から「これは、貴方達の事を守るためのスーツ。いわば防具となっております」と、言い続けて「一度それを着てみて下さい」と言われた。 見るからに重そうだが、反抗はできないので着ることにした。 着た感想はというと、見かけこそ重そうだが意外と軽くとても動きやすかった。 2日後
 工房に行くと、ジギナが笑顔で待っていた。
 「お。来たか!お前達の武器はしっかり出来てるぞ!」相変わらずの大声で言った。 「アーチャーの坊主はこれだ!これは2種類の矢が使えるからなかなか強力だ!そしてガンナーの嬢ちゃんはこれだ!これはモデルがP90がモデルで連射、貫通、軽量とつかいがってがいいぞ!セイバーの嬢ちゃんと坊主は嬢ちゃんの方は双刃の剣で西洋の剣だ!坊主の方は片刃の剣で刀だな!2つとも、切れ味、強度、大きさ、重さともに全てお前らに合わせてあるぞ!!
 えーと、ランサーの坊主はこれだ!これはハルバードと言って槍と斧が合わさったようなものになっているぞ!」と、僕以外の5人にそれぞれにあった武器を渡した。
 僕は「あの…僕だけまだ渡されていないのですが…」と、言うと「お前か…少しこっちに来い」とギジナに言われて工房の奥に行った。
 「お前の役職はビーストだったよな?」と、ギジナはさっきまでとは違い低い声で言った。 「はい」と、返事をするとギジナは「そうか」と言って隣に置いてある、黒い鉄の爪のようなものを出してきた。 「これは俺がまだあのガルド達と戦っていたときの物だ」と、黒い鉄の爪のような物を渡してきた。 「俺もお前と同じようにビーストの人間だったんだ。ビーストってのは不思議でなガルド達の肉や血等を体内に取り込む事で強くなる。だがビーストにも個人差があるんで取り込み過ぎると暴走状態になって殺されちまう。お前はその覚悟があるか?覚悟がないんだったらここで死んでもらう」そうゆうと、ギジナはポッケからナイフを取り出した。 
 「あります。僕はその覚悟があります。」と、言うと「そうか…そうかそうか!!ハッハッハー!ならいい!ビーストについて困ったことがあれば俺のとこに来い!」と言って、工房に戻って行った。
 来週から戦闘が始まる。 早く準備しないとだ。

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