製菓衛生師試験まとめ 製菓理論①甘味料
製菓衛生師試験の試験対策としてまとめたものです。
自分で読み返せるようにまとめてみました。
砂糖の大分類
砂糖=蔗糖(ショ糖)
ブドウ糖と果糖(フルクトース)からなる
材料は甘蔗(サトウキビ)と甜菜(サトウダイコン)
サトウキビは亜熱帯、サトウダイコンは温帯
含蜜糖
白下糖(白くなる前の糖)を結晶固化させたもの
精製工程が多い程水分、転化糖、灰分の含有量が多くなる
転化糖
転化反応によって作る
ショ糖→(酸を加えて加熱or酵素反応)→ブドウ糖+果糖
砂糖の種類① 白双糖、グラニュー糖、粉砂糖、中双糖
白双糖
粒子が大きい、白ざら
グラニュー糖
白双糖を砕いたもの
粉砂糖
グラニュー糖を砕いて粉末にし、コーンスターチを3%添加(吸湿性が高いため)
中双糖
白双糖と同じ性質。再加熱されるため黄褐色をしている、積双糖、赤ざら
砂糖の種類② 上白糖、三温糖
上白糖
粒子が細かく、凝固しやすいので転化糖(ビスコ)が加えてある
欧米ではほぼ生産されていないが、日本での生産量は多い
焼き菓子の淡い焼き色が出やすい(メイラード反応)
※メイラード反応(アミノカルボニル反応)→アミノ酸+糖で着色
三温糖
転化糖(ビスコ)とこげ蜜(モラセス) ※吸湿性は高い
※転化糖をかけてある砂糖を車糖とも呼ぶ。(上白糖・三温糖)
砂糖の種類③ 黒砂糖、和三盆、はちみつ、メープル
黒砂糖
含蜜糖。味は濃厚複雑。焼き菓子に利用すると、吸湿性が強く戻りがよい。灰分多い
和三盆
日本独自の技法で作られ、高級和菓子に用いられる。讃岐・阿波(四国)で生産。砂糖きび汁を煮詰めて、霧をかけながらもみ混ぜ細かい結晶粒子にしたもの。口どけがよく、独特な風味がある
はちみつ
ブドウ糖と果糖で70%を構成。ミツバチが花の蜜を集め、熟成された濃厚糖液。蜜源によって色・香味・糖組成が異なる
メープルシュガー
砂糖カエデの樹液を煮詰めたもの、ややカロリーが低い
砂糖の種類④ でん粉糖(転化糖)
でん粉糖(転化糖)
でん粉 →(酵素・酸)→デキストリン~ブドウ糖(酸化糖、酵素化糖・麦芽化糖)ブドウ糖、水あめ、異性化糖、非還元性糖質が含まれる。
①ぶどう糖:甘味度75%(ショ糖比較)、焼き色つきやすい(白製品×)
②水あめ:甘味度40%(半分以下)、糖化度(DE)が低いほど粘度が高い。増粘効果、砂糖の結晶化防止、つやだし効果
③麦芽水あめ:糯米を麦芽汁で麦芽糖とデキストリンに分解
④粉末水あめ:水あめを噴霧し乾燥させたもの
⑤酸糖化水あめ:ぶどう糖とデキストリン。粘性高く、焼き色つきやすい
⑥異性化糖:蔗糖に異性化酵素(インベルターゼ)を反応(ブドウ糖+果糖)
⑦非還元性糖質:酵素糖化、トレハロース
※DE(糖化度)=糖化製品のぶどう糖含有量/糖化製品の固形量×100
甘味度
基準:ショ糖の甘さ
ぶどう糖:甘味度75%(清涼感)
果糖:甘味度120~150%(ねっとりコクがある)
マルチトール:甘味度90%
水あめ:甘味度40%
砂糖の特徴
転化:酸や酵素(インベルターゼ)を加えるとブドウ糖と果糖に分解される。転化糖は吸湿性が高く、結晶化しにくい。
結晶性:フォンダン(すり蜜) →転化糖・水あめで抑制も可能
溶解性:水1:蔗糖2で溶解でき(食塩より溶解しやすい)、他の材料とも混合しやすい
防腐性:酸化防止。(濃度が高い程、酵素が働きにくいため)
その他:体内で分解吸収が速く、血糖値を上げ疲労回復・精神安定に効果がある。
砂糖の効果
卵白の泡(メレンゲ)を安定させる
たんぱく質の熱凝固を抑制
でん粉の老化を抑制する
アミノカルボニル反応(メイラード反応)を促進する(卵+砂糖の焼き色)
非糖質甘味料
天然
甘草(リコリス)、ステビア、ソーマチン
人工
アスパルテーム、サッカリン、 アセスルファムK、スクラロース
※ソルビトールは糖質