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「第2回 あたらしい歌集選考会」選考結果発表
「第2回 あたらしい歌集選考会」のご報告をいたします。
事前登録をしてくださったみなさま、作品をご応募いただいたみなさま、第2回となるこの会にご賛同いただけたことに、深く感謝を申し上げます。
「あたらしい歌集選考会」は、ナナロク社から第一歌集を刊行いただく歌人を選考する会を、公開応募として開催したものです。応募の詳細はこちらをご覧ください。第2回「ナナロク社 あたらしい歌集選考会」のお知らせ|ナナロク社|note
なお、第2回の応募総数は224作品です。
1:選考結果発表
本日は、応募概要に記した予定どおり選考結果を発表いたします。
岡野大嗣選 多賀盛剛
木下龍也選 くろだたけし
第1回に続き選考者を務めていたいだいた岡野大嗣さんと木下龍也さんの両歌人から、それぞれ1名を推薦いただきました。ナナロク社としても第一歌集の刊行を強く願う作品・歌人であり、それぞれに歌集刊行のご意向もあらためて確認することができました。
この発表をもって、歌集刊行の準備にはいります。刊行まで1年ほどの準備期間を予定しています。
2:作品紹介と短評
選出された作品からそれぞれ10首の紹介と、選考者による短評を掲載いたします。なお応募作品の100首すべてと、木下さんと岡野さんによる評の全文は『選考会の記録(仮)』に掲載します。
多賀盛剛さんの作品から10首
![](https://assets.st-note.com/img/1656577574235-Yw7jCKKRQ1.jpg?width=1200)
<岡野大嗣 短評>
こなごなの言葉。こなごなだからこそ光っている。散り散りになるぎりぎりを、いくつもの「、」がつなぎとめて歌が生まれる奇跡。硬度は低くてやわらかく、純度が高い宝石。「なんまんねんもまえ」に、今よりずっと高度な文明を築きながらも滅びてしまった生きものの、最後の個体が絶え絶えに導き出した真実のような、さびしくもあたたかい言葉。別々の時間を生きていずれこなごなになる私たちを、広く静かに抱きとめる三十一音がここにある。
くろだたけしさんの作品から10首
![](https://assets.st-note.com/img/1656578206179-skXFpYq333.jpg?width=1200)
<木下龍也 短評>
僕が素直に憧れることのできる歌人を選んだ。「このパズルの最後のピースはあなたです」と語りかけられているような巧妙に設計された余白がどの歌にもあって、やさしく、けれど、抗いようもなく引き込まれてしまった。もちろん一歌人として僕も踏ん張ったが、心地よい浮遊感に身を委ねてしまって、気付いたときには畳の上で仰向けになっていた。いつか僕も、くろださんのように肩の力を抜いて軽やかな、けれどキレのある1首、連作をつくってみたい。
3:『選考会の記録(仮)』(8月末ごろのお届け)
多賀盛剛さん、くろだたけしさんの応募作品全100首と、木下龍也・岡野大嗣による評全文を『選考会の記録(仮)』として一冊にまとめます。
また、今回の選考会で木下岡野両氏が特に注目した歌人の作品から一部を掲載いたします。※応募時に掲載不可とご明記いただいた方の作品は除きます。
作品ご応募の有無に関わらず、事前登録されたすべての方に8月末ごろを予定してお届けいたします。ご住所のご変更がある方は、小社までご連絡ください。問合せ先:info@nanarokusha.com
限定冊数となりますが一般発売もいたします。9月以降の予定です。販売先、入手方法などはあらためてご案内をいたします。
以上で、「第2回 あたらしい歌集選考会」の選考結果のご報告を終えます。
ご応募いただいたみなさま、ありがとうございました。
2022年6月30日
ナナロク社 村井光男