記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

本質に気づくストンと刺さる言葉たち【おいハンサム!!2第六話より】

こんにちは。
私の大好きなドラマのシーズン2が2024年4月から放送されました。
「おいハンサム!!2」。

2022年1月に深夜にひっそりやってたドラマで、吉田鋼太郎さん演じる伊藤源太郎が個性豊かな3人の娘の幸せを願って奮闘し、生きていく中での大切な気づきを家訓・教訓として家族会議で共有していく、シュールだけれども温かいホームドラマです。


ちなみにシーズン2からみだしても、心配なく楽しめる内容になっています。


このドラマは狭まった視野や固定観念を、ハッと気づかせてくれたり価値観を見直すきっかけをくれるワードが多数でてきます。


特に終盤で毎回開催される伊藤家リモート会議(家族会議)は人生で大切にすべきことを家族で共有するために、吉田鋼太郎さんが押し付けがましくなくハンサムに言っていくところがドラマの一番の見どころです。


このコラムでは、ドラマを見てる見てないに関わらず、ストンと刺さる言葉たちを紹介していきたいと思います。


<第六話あらすじ>
源太郎は突然なにかを”煮たく”なる。
羽振りが良かった親友・服部(佐戸井けん太さん)と久々に飲みに行くことに。
長女ゆかは女性管理職の候補になっていると言われ、はりきって空回り気味。
次女りかは疲れがとれず、いつものマッサージ屋へ。仕事帰りに道で迷っていると嫌っている姉の元カレ大森に遭遇、一緒にビールを飲むことに。
三女みかは学生時代の友人が久々に家を訪ねてくる。そこで、昔からお菓子を出すタイミングが良すぎると父源太郎の気遣いの努力が話題になる。
あちこちで伊藤家の造語、ガブ(がぶのみ)とペーイチ(一杯)がキーワードに。
源太郎は黒豆を煮ようとするが…。


今回の伊藤家のテーマは「便利を求めすぎていないか?」というもの。


源太郎と友人服部の飲み会

(服部は以前は羽振りがよかったが、会社が倒産することになってしまった)

源太郎:あぁ〜しかし元気そうでよかったわ。

服部:なに、会社こかしたくらいで落ち込んでるわけにはいかないですよ。財務整理が山のように残ってるんだよ〜
まぁ最後にいろいろやらないといけないってとこは人間も会社も同じだな。

源太郎:俺にできることがあればなんでも言ってくれ。

服部:そうかぁ〜じゃあな、これからも時々酒付き合ってくれよ

源太郎:あぁ〜なんだよもう、あぁもちろんだ。つまみどうする?

服部:あぁ〜俺会社の借金、個人で保証してるからな、いろいろと金がなくてよ。ちょっとまってろ(お金を数えだす)

源太郎:こんなときくらい俺に奢らせてくれよ。

服部:あのね、教えてやるよ。こうやって飲むのはね、実に趣きがあるものなんだよ?
財布と相談しながらってよくいったもんだね!!
一杯、一杯、こうさ味わってだよ?これが妙に楽しいんだ
源太郎:ペーイチの楽しさを覚えたってことか?

服部:ガブはガブで楽しかったけどな。今はもっぱらペーイチだ。

おいハンサム2第六話


さすが源太郎の友人!という印象でした。
大変な状況でも不便さの中に趣きや楽しみを見つけていて、その前向きさが素晴らしいです。なにかできることがあれば言ってくれと伝えた源太郎に、金銭援助などではなく、これまで通り一緒にお酒を飲んでほしいという人間性もよかったですね。


源太郎の会社 「不便であることの喜び」


インバウンド向けの国内ツアーの企画をすることになった源太郎の部下たち。

源太郎:おまえたち、不便であることの喜びって体験したことある?
自分から動き、さまざまな苦労をしないと何も手に入らない。
つまりそういう不便な状況にこそ、喜びが伴ってるということもあるよな?
効率だけを目指すのではなく、手間をかけているプロセスそのものを楽しむという考え方だ。

部下:稲刈り体験とかそういう楽しみ方ですか?

源太郎:いいね。そんな制限・制約の中でどうやって楽しむのか、それも与えられた楽しさではなく、自分で見つける能動的エンターテイメントに価値があるんじゃないかなぁ〜

-

後日、源太郎のアドバイスを受け部下たちが考えた北海道のプランが採用される。

源太郎:有名な観光地を見て回るだけなら、今の世の中ネットを使えばいくらでもできる。だが、地方を訪れ、日本の異なる表情に触れ、自分たちの国の常識や当たり前との違いからくる強烈な体験をしてもらいたい。
リアルな旅にでなければそれはできないだろう。

部下:時間がかかって不便なことが返って喜ばれるってなんか不思議な感じです。

源太郎:そこに体験する喜びがある。画一化された日本の地方都市の風景を見て海外からの観光客は果たして興味を持つだろうか?満足するだろうか?自分の国に帰ってそれを家族や友人たちに話すだろうか?短期的な視点で効率だけを求めて情緒や風情という資源を破壊することが一番愚かなことだ。
この国にはいろいろな場所にそれぞれ違った地形や気候、歴史や文化風習がまだまだたくさん残っている。その違いを守っていくことがこれから一番大切なことなんではないだろうか。

おいハンサム2第六話


”不便であることの喜び”、みなさんも記憶にあるのではないでしょうか。
効率的で便利な世の中に慣れすぎてしまって、忘れてしまっている”不便さを体験する”ことの面白さや大切さに改めてハッと気付かされましたね。

また今回も社会問題への切込みがありました。

日本の各地域を画一化していくのではなく、多種多様な違いを守っていくことが日本の魅力につながっていく。”違いを守る”いい言葉ですね。



伊藤家会議 「便利を求めすぎていないか」

源太郎:むすめたちよ、便利を求めすぎてないか?
生活とは、本来不便なものなのだ。
生きることは本来困難なものなのだ
私は今日黒豆を煮ようと思う。
(娘たちに色々言われる。)
と、とにかく今日、コトコトするからな。


(源太郎がキッチンで煮ようとしたら)
千鶴:水で一日、最低でも半日戻さないとだめよ。
源太郎:え?そうなの?まぁ色々手間がかかるが、これも風情というものか。

(翌日、キッチンに伊藤家メンバーが集まる)
みか:すっごい手間かかるよね〜
千鶴:だからおいしくなるんじゃないの
みか:よかったねパパ、コトコトできて
千鶴:豆を煮るのも人生と同じ。困難なものなのよ〜


おいハンサム2第六話


人生は困難なものということを黒豆の煮物を通して、教えてくれましたね。
近道してもたどり着かない、焦っても迷うだけ。
便利さの中には不確実さもある。
困難あふれる毎日を、色々手間をかけてじっくり堪能していくのが楽しい毎日の作り方なのでしょう。


今回もとってもハンサムでした!







ーーーーーーーーーーーー
<余談>
ドラマの中で、三女みかの友達が家に来ていたシーン。
父源太郎がいつも通りいいタイミングで手作りのフルーツポンチを差し入れようと階段でスタンバイ(話を盗み聞き?)しているときに、グラスをカチカチカチカチ震わせながらタイミングを図っているところが本当にツボで大笑いしてしまいました。
みかの友達がさらっと「きっちりしてるってことは見えないところで色々努力してるってことか」と良き言葉を発しており、大笑いのあとにカウンターを食らってしまいました。
吉田鋼太郎の演技にはいつも感服です(涙)




この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?