ASP型ECサイト構築｜メリット・デメリットや選定基準、注意点について解説
ECサイトを立ち上げたいけど、開発費用や専門知識がないとお悩みではありませんか？
ASP型ECカートシステムを利用することで専門知識がなくても手軽に本格的なECサイトを構築することができます。ECサイトに必要な機能がすべて揃ったシステムをレンタルすることで初期費用を抑えながら、短期間でECビジネスをスタートできます。
この記事では、ASPのメリット・デメリットや選び方、注意点について解説します。
ASP型ECカートシステムとは
ECサイトを独自で立ち上げる手法には、いくつか種類があります。その中でも最も手軽かつ初期費用を抑えてはじめられるのがASPカートシステムを利用する方法です。
ASP（Application Service Provider）とは、インターネットを通じて提供される、ECサイト運営のためのソフトウェアやサービスを指します。ASPでは、専用のサーバーやインフラを自分で準備することなく、外部のサービスプロバイダーが提供するプラットフォームを利用してECサイトを構築できます。
サーバーの運用保守といった業務も発生せず、WEB制作に関する知識・経験がなくてもECサイトの運営が可能です。
ASP型ECカートシステムのメリット
低コストで運営開始可能
ASPはECサイトを１から構築する必要がなく、すでに用意されているシステムや機能をレンタルするため、他の構築方法よりもコストを比較的抑えやすいというメリットがあります。
ASP型ECカートシステムの中には、無料で利用できるサービスと初期費用や月額費用などが掛かってくる有料サービスがあります。
有料サービスの場合は、数万円以上かかることが多く、ある程度のコストは必要となってくるので注意しましょう。また、無料サービスの場合は、機能やデザインなどに制限があり、できることが限られてくるので注意しましょう。
短期間での立ち上げ
ECプラットフォームをレンタルするため、事業者側でサーバー契約やソフトをインストールするといった手間がかかりません。
また、システムのアップデートや追加機能などもシステム提供会社が行うため、専門的な知識や技術がなくても手軽に始めやすいです。
すでに提供されているシステムを使うことため、ECサイトを迅速にOPENすることができます。
メンテナンス不要
サービス提供会社がインフラの管理・保守を行うため、ユーザーはその負担から解放されます。
また、ビジネスが成長に合わせてプラン変更や追加機能が容易に対応できるシステム会社もあります。
ASP型ECカートシステムのデメリット
カスタマイズの制限
ASP型ECカートシステムでは、システム会社が提供するプラットフォーム上の機能やシステムをレンタルして利用するため、プラットフォーム上で用意されていない機能やシステムは利用できません。
他の利用者と同じプラットフォームを使用するため、完全にオリジナルなデザインや機能追加が難しいです。
制限が少ない有料のASPサービスを選んでも、実際には利用できる機能やシステムは限界があります。
システム会社によっては、利用したい機能があっても有料オプションになる可能性があり、追加費用がかかります。拡張性や外部連携にも乏しく、基本的にはサービス内での完結が求められます。
サービス提供会社に依存しやすい関係
サービス提供会社側で定期的なシステムアップデートはありますが、その内容や実装時期はサービス提供会社の都合により決まります。
また、サービス提供会社に依存するため、障害が発生した場合の影響を受けやすくなります。
ASP型ECカートシステムの選定ポイント
機能の充実度
商品管理、決済機能、在庫管理、SEO対策、物流管理などの機能がどれだけ揃っているかを確認しましょう。
ユーザーインターフェース
直感的に操作できるUI（ユーザーインターフェース）か、管理画面が使いやすいかどうかをチェックしましょう。
サポート体制
問題が発生した際のサポートの質や、FAQ、マニュアルが充実しているかなどを確認しましょう。
費用
月額費用、初期費用、トランザクションごとの手数料など、料金体系をよく確認しましょう。
スタートアップ企業におすすめなASP型ECカートシステム４選
【無料】BASE（ベイス）
シンプルで使いやすく、個人事業主や小規模店舗向けに人気のあるプラットフォームです。デザインテンプレートが豊富で、簡単にショップを開設できます。
【無料】STORES（ストアーズ）
デザインの自由度が高く、オンラインショップ作成が直感的にできます。決済や物流サービスと連携しやすいです。
【有料】Shopify（ショッピファイ）
世界的に有名なECプラットフォームで、日本語にも対応。大規模なECサイトや多言語対応が求められる場合に適しています。
【有料】makeshop（メイクショップ）
大手ITのGMOグループが提供するmakeshopは、ASPカートシステムの中でも最大手です。拡張性が高く、SEOなどの集客対策機能も充実しています。
ASP型ECサイトの運営事例
アーティストが運営するECサイト
アーティストは自分の絵や写真、イラストなどの作品を商品としてオンラインで販売するため、ASP型ECカートシステムを利用して個性的で視覚的に魅力的なECサイトをOPENしました。
SNSでの宣伝活動を強化することで、フォロワーが商品の購入へと繋げています。また、メルマガ機能を使って、リピーターへの直接的なアプローチし売上とLTVを伸ばしています。
オリジナル雑貨を販売する小規模企業のECサイト
手作りのアクセサリーや、オリジナルデザインのTシャツなどを販売するため、ASP型ECカートシステムを利用してECサイトをOPENしました。
Instagramで製品を紹介したり、商品のキャンペーンを行ったりして販促を行った結果、ECサイトの売上が順調に伸び、安定した顧客基盤を築くことができました。
まとめ
ASP型ECカートシステムは、手軽にECサイトを立ち上げ、運営するための強力なツールです。
自身のビジネスに最適なASPサービスを選び、機能やサポートを比較しながら、ビジネスの成長に合わせて柔軟に運営できる点が最大の魅力です。
今後の技術進化に伴い、さらに便利で多機能なサービスが登場することが期待されます。