
1月〜3月の家飲み日本酒の記録〜しぼりたてと限定酒🍶〜
先日、ChatGPTをはじめとする生成AIに関する講演のオファーをいただきまして(後日記事にもするかも)、ここ最近は、生成AI関連の技術のキャッチアップや、今後人間はどんな生き方・働き方をするのか、という想像(妄想)で頭をいっぱいにしている毎日でした。
そこで思ったのは、生成AIにはできない「味覚の体験」、そしてガジェット製作やDIYなどの「つくってみた」経験を綴る文章は、人間にしか書けないものかもしれない。自分が興味の趣くままに選んだ領域で、五感を使って体験したり、試行錯誤しながら制作したことを綴った文章はきっと生成AIでは書けないだろうし、合理的に考えて誰にも生成されないのでは・・。
というわけで、もちろん楽ができる手段として生成AIは使いつつも、人間にしか書けない体験を主軸としたブログはこれからも人間らしく書いていこうと思ったのでした。
という前置きをはさみつつ、この記事は、わたしの趣味である日本酒の飲み比べについて(生成AIではなく)わたしが自己満足でしたためるもので、今回は2024年1月~3月の家飲みの記録です。前回の記事はこちらからどうぞ↓
新潟の限定酒♫ 1月
毎月恒例、新潟の酒屋「新し屋酒店」さんからの仕入れ日本酒です!

今回は八海山の蔵元、八海醸造の日本酒が多めで、越乃寒梅の特醸酒以外は八海醸造のお酒ですが、限定品なので知らない方の方が多いはずです・・!
八海醸造:ニセコ蝦夷富士 吟醸・純米大吟醸
ニセコ蝦夷富士は、八海醸造のグループ会社がニセコ町にウイスキー蒸溜所を開設したご縁から、ニセコ町の依頼をもとに企画されました。
酒造好適米「彗星」は、北海道で2006 年に開発された酒造好適米の品種。
良質な酒米であることを示すタンパク含有量の低さが特徴で、淡麗な味わいに適しています。
北海道は、海鮮はもちろん畜産王国でもあり、ジンギスカンをはじめとした肉料理や乳製品も多く、野菜も豊富です。この多彩な食材がもつ味わいを引き立てる食中酒として、八海醸造ではこの「彗星」を原料米に使用し2種類の日本酒を設計し、魚沼の酒蔵で製造いたしました。
吟醸酒は、ほのかな吟醸香に淡麗な軽快さで食を引き立てる酒質が特徴です。
純米大吟醸は、口当たりソフトで香り華やか、淡麗な中にも米の旨味を感じられるような味わいが特徴です。
きれいな吟醸香が漂います。グラスに注ぐととても薄く黄色がかっています。味わいはすっきりとしており、少し酸味も感じられ、軽快な飲み口で、これぞ淡麗!という印象。
吟醸は、後味のキレが良く、スルッといけるイメージで、食事ともよく合いました。純米大吟醸は、淡麗でありながらも米の旨みが感じられ、純米大吟醸らしい上品なコクも感じられました。
・品名:ニセコ蝦夷富士 吟醸
・原料米:ニセコ「彗星」100%
・精米歩合:55%
・アルコール度数:15.5度
・品名:ニセコ蝦夷富士 純米大吟醸
・原料米:ニセコ「彗星」100%
・精米歩合:45%
・アルコール度数:16.0度
八海醸造:唎酒(りしゅ)No.340, 591
唎酒はインターネット販売不可、価格も非公表という希少性の高い日本酒。少数しか世に出ておらず、ネット上に情報もなかったのですが、先日八海醸造の副社長である南雲真仁さんがFacebookにコメントを出されていたので、引用します。
八海醸造は2022年に創業100年を迎えました。皆様のお引き立てのおかげをもちまして清酒八海山は新潟の淡麗でバランスの取れた酒として広く認知していただけるまでに育てていただくことができました。
そこで私たちは、次の100年に向けての新たなる“挑戦”として新しいブランド「唎酒(りしゅ)」の製造に取り組みました。
この酒は、杜氏の村山雅俊とともに八海醸造がこれまで培ってきた技術や感性を存分に活かしながら清酒八海山の奥ゆかしく淡麗な世界観とは異なる世界観を表現しています。
また、より多様なシーンでお飲みいただこうと毎年異なる酒質テーマを設定し、仕込む日本酒です。今年度は3つの味わいをリリースしました。
次の100年への挑戦となる日本酒ということで期待が高まりますね。

No.591 ハルジオン〜柑橘系の香り〜
ほのかにグレープフルーツのような柑橘系の香りをまとう、爽やかな酸味と甘味が特徴。心地よいかすかな苦味が食事との味わいをより一層引き立てます。
No.340 ヤマユリ2023(2022年仕込)〜熟した果実とバニラ香〜
魚沼に降り積もる雪が、ゆっくりとキレイな深みをもたらします。
八海山雪室内で1年半瓶内熟成することで、熟した果実や微かなバニラ香、美しい輪郭のある味わいが生まれました。




残りの1本(ツツジ)は2月のお楽しみ。
越乃寒梅 特醸酒 10年熟成
越乃寒梅の「特醸酒」を、低温貯蔵庫にて10年熟成させたのが「特醸酒 10年熟成」。熟成酒というと、保管にコストがかかることから、通常は価格を上げて販売するものですが、こちらの10年熟成は、新し屋酒店さんが「熟成酒を気軽に味わっていただきたい」という想いで、特醸酒と同じ価格で提供しているもの。
個人的にも日本酒の未来は熟成酒の普及にかかっているのではないか・・と考えたりしており、10年という時間の流れを感じながら試飲します。

少し琥珀色でカラメルのような濃厚な香り。口に含むと爽やかな酸味と米の旨味がじゅわっと溢れ出してきます。後味はキレの主張というよりは旨味が長く続く印象。飲み進めていくと、初めは濃厚に感じた香りが、蜜のような甘〜い香りに感じられて不思議な感覚になりました。
個人的には、濃厚なチーズ、ダークチョコ、オランジェットとのペアリングがおすすめ。特に、食事のあとにチョコと一緒にいただくと、おしゃれバーで楽しむ大人の雰囲気が醸し出せます(笑)
・品名:越乃寒梅 特醸酒 10年熟成
・原料米:山田錦(兵庫県三木市志染町産)
・精米歩合:30%
・アルコール度数:16度
麒麟山の酒造り体験に行ってきました
2月には、麒麟山酒造の「米づくり大学」のイベントで酒造り体験と卒業式に参加してきました。
1年を通したカリキュラムは終了してしまったのですが、麒麟山アンバサダーの称号をいただけるとのことで、今後も麒麟山酒造のこだわりや日本酒の美味しさを少しでも伝えられる活動ができればと思っています!🍶🍶
詳しくはこちらから。
地元の新聞とテレビでも紹介されました!
今回は初めて阿賀町に宿泊し、麒麟山酒造の方々や米づくり大学のメンバーの皆との飲み会など、濃密な時間が過ごせました。

次の日は元麒麟山酒造の方のご紹介で、雪山でガチのイノシシ狩り🐗へ同行させていただいたり…!
今後も阿賀町の方々と交流できそうで楽しみです。
新潟の限定酒♫ 2月
2月も新潟から日本酒が届きました〜!

麒麟山 にいがた酒の陣2024
"にいがた酒の陣"向けの麒麟山酒造の限定酒は毎年酒質が違い、この時期にしか味わえないものですが、今回はなんと、麒麟山酒造の定番酒「やわらか」の原酒(水を加えていない日本酒)。
「今しか飲めない、軽快で深い味わいをどうぞ。」とのことで、いただきます。

「やわらか」と同じく、お米のやさしい旨味とさっぱりとした飲み口、そして良いキレが特徴であるのは変わりませんが、香りが濃厚で、原酒ならではの深い味わいが後を引きます。
やわらかと飲み比べてみると、凝縮された米の旨味と芳醇にたちのぼる香りがより感じられるでしょう。
アルコール度数が高めなので、氷を入れてゆっくり溶かし、好きな濃度・温度に調整して飲むのも良いと思います。
・品名:麒麟山 酒の陣2024限定(やわらか純米原酒)
・原料米:新潟県阿賀町産 100%
・精米歩合:60%
・アルコール度数:18度
千代の光 純米吟醸 K 生酛仕込み
千代の光酒造の蔵元「池田剣一郎」さんが醸す「KENICHIRO」シリーズ。毎回、様々なチャレンジを行いリリースされる限定品。
生酛仕込みはKシリーズの最新作で、千代の光の剣一郎さんが、酒造りに携わる者としてぜひチャレンジしたかった「生酛の酒」を初めて完成させたもの。醸造用乳酸の抗菌力に頼らず、「本当に酒が出来るのか?いや、出来るはずだ、昔はこの造り方しかなかったのだから!」と及び腰になる自分のメンタルを鼓舞しながら作り上げたそうです。
瑞々しさを保ちつつドライフルーツ、レーズンのような滋味と複雑なほろ苦さが調和し、従来のKシリーズより大人のテイストとなっています。

香りはジューシーで、口に含むと確かにドライフルーツのような深みのある甘さと奥深さが感じられます。少し舌にピリッと刺激があり、酸味があるためスルリと飲めますが、飲んだあとも旨味が口に残り、余韻を噛み締めることができました。
昔ながらの生酛づくりの製法で造った”昔ながらの日本酒”というよりは、酸味を活かした新しい味わいの日本酒というイメージで、少し不思議な感じもします。ゆっくりと夜長に味わいたい逸品。
飲む前は、生酛造りの日本酒は個性的というイメージがあるし、苦手だったらどうしよ・・と少し不安だったのですが、意外に気に入ってしまい、生酛造りに興味が湧いているところです。
・品名:純米吟醸 K 生酛仕込み
・原料米:越淡麗
・精米歩合:50%
・アルコール度数:16度
八海醸造:唎酒(りしゅ)No. 290 ツツジ〜和梨のような香り〜
1月分で紹介した唎酒(りしゅ)のファイナル、No.290です。

口中に含むとほのかに透明感のある和梨のような香りが拡がります。
やわらかく幅のある甘味が、食事にそっと花を添えます。

ほぼ透明ですがほんのりと黄色味がかっています。香りは穏やかながらも果実味のある香り。ふわっと甘さが漂うものの、あとから来る苦味であと味が引き締まります。
このバランス感、さすが・・!
そのまま飲んでももちろん良いですが、塩気のある干物などと合わせて飲むと甘みが引き立ち、癖になりスイスイと飲めてしまい、危険な美味しさでした。
泉橋酒造 む 生酛・純米酒
神奈川県の泉橋酒造の酵母無添加の「む」。生酛造りということでこちらも飲んでみることに。

こちらの生酛は力強い味わいが特徴的でした。
福島の銘酒 冩樂(しゃらく) 純米酒 初しぼり
福島にゆかりのある方からいただきました。「初しぼり」は秋に収穫されたお米を初めて仕込んで、初めて搾った日本酒のこと。
しぼりたての生酒特有のフレッシュ感と、果実系のふくみ香が特徴です。米の旨味がバランス良く口の中で広がり、後味はすっきりとした純米酒です。
夏子物語のしぼりたてと一緒に「しぼりたて比べ」をしてみました。飲み比べると味の違いが分かりやすいです。

冩樂(しゃらく) 純米酒 初しぼり、美味しかった・・・!
香りが純米酒と思えないジューシーさ。パイナップルのようなフレッシュな香りがします。精米歩合60%の純米酒なのにこの吟醸感!日本酒を飲み慣れている人でも、純米酒だとわかる方はほとんどいないと思います・・!
味わいは濃厚で少し甘めでコクがありますが、キレが良いので食中酒としても活躍しますよ。
我が家はいつでも日本酒の差し入れをお待ちしております(笑)←重要
新潟の限定酒♫ 3月
これまで新潟の酒屋「新し屋酒店」さんのInstagramなどの運用をお手伝いさせていただいておりましたが、この3月にて任期満了(卒業)となりました。
1年半もの間、新潟の素晴らしい日本酒の魅力を伝えるお仕事ができ勉強になったのはもちろん、兼業でお仕事とはいえ、東京では入手困難な新潟の地酒をたくさん飲み比べでき、日本酒がさらに好きになりました!
また日本酒に関わる仕事がしたいなぁ〜。
ということで、最後にとっておきの日本酒をセレクトいただきました。
八海山 浩和蔵25%
総生産1500本という、今までにない八海山の中でも最もチャレンジした稀少性の高い1本。初めての試みで25%まで米を磨き雑味を取り除き洗練された綺麗なお酒です。
-5℃で3年間熟成した、その低温熟成からくる綺麗な酸と透明感のある旨み、南国のフルーツを思わせるなんともフルーティな香り。従来の八海山の印象とは全く異なる新境地のお酒。他では飲むことのできない特別な1本です。

特別な1本であることは間違いなく、価格も25,300 円(税込)と高級なので、特別な日に飲みたいと思います・・!(ドキドキ)
麒麟山 なごり雪
こちらは去年飲んで気に入ったのでリピートでの購入。クセになるにごり酒なのです。去年あっという間に無くなったので、今年はいろんなペアリングを試したいです。

北海道 上川大雪の飲み比べをしました
お誘いいただき、上川大雪のペアリングイベントへ。

いくらと「鮭とば」とのペアリング。北海道の日本酒は北海道の美味しいものと合わせるに限りますね。北海道行きたいなぁ〜。

まとめ
2024年1月~3月も、新潟の日本酒を中心に、この時期にしか飲めない冬のしぼりたてや限定酒を楽しむことができました。
家飲みは楽しいなぁ〜。(もちろん、外飲みも楽しいけど♪)
また、3月で新潟の新し屋酒店さんのお仕事を卒業ということで、これまでより日本酒を飲むペースが落ちてくるかもしれませんが、引き続き日本酒を楽しんでいきたいと思いますのでよろしくお願いします。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!まだ帰らないで〜!
フォローあるいはスキしていただけると、とても嬉しく励みになります🍶
日本酒記録の他の記事はこちらから↓
いいなと思ったら応援しよう!
