見出し画像

2025.01.18|「丸山茂樹 旅は音楽 トークライブ vol.1 〜 阪神・淡路大震災 編 〜 」 at ギャラリー世田谷233


2023年7月に出会い、2024年から度々イベントでご一緒させていただいているアーティスト&プロデューサー丸山茂樹さん。

【丸山茂樹】
アコースティックギター、ネイティブアメリカンフルート、トンコリ、口琴、三線など様々な楽器と声で、日本全国内・世界各地へ旅をし、出会いを大切に、人・自然・思いをつなげる演奏を全国各地で展開。丸山茂樹の音楽を通して、新しい考えが生まれるきっかけをつくりだしたいと表現し続けている。

2007年から主催・企画している「そらまつり」のプロデューサーをはじめ、舞台の演出や様々なプロデュースを手がける。

フジロックサイレントブリーズステージ出演、1か月毎日ライブツアー、風土を伝えるプロジェクト「音×酒」など、多方面にわたり活動。

フォトグラファーとしても、音楽活動の旅と共に、自身の音楽が生まれる風景や風景から伝わる人物などを撮影し、作品を残している。


経緯

SONYからメジャーデビューをした茂樹さん。
現在はご自身の事務所を持ち、音楽活動を始めてから20年以上が経ちました。
これまでたくさんの人と出会い、風景を見て、気持ちを味わい、それらを民族楽器による演奏や歌にして残したり、つないでいく活動をされています。

お話をする度に底知れない何かをずっと感じていて、もっとゆっくりお話を伺いたいなとずっと思っていました。

トークライブという形にすることで、私だけでなく、茂樹さんのことを知っている皆さんとも分かち合いたいと思い、2-3ヶ月に1回定期開催することにしました。


トークテーマ

今回のトークテーマは、
「阪神・淡路大震災」

寒々しい真冬の早朝、
1995年1月17日5時46分に発生しました。

30年が経ち、当時やそれからの日々のこと、人との出会いや生まれた曲のエピソードなどを伺う時間となりました。


空間

空間は「ギャラリー世田谷233」さん。
2002年12月にオープンしたボックスタイプのスペースを中心に貸出するギャラリー&カフェ。

店主 中根さんは、阪神・淡路大震災が発生したときは東京にいました。
和歌山県出身で、関西にはご友人さんがいて、被災された方もいたそうです。
635mに渡り横倒しになった阪神高速道路。
復旧していく中で神戸元町の高架下に誕生した神戸チャレンジマーケット。
中根さんの大学時代の友人さんが、その場所で色んな作家さんの作品が並んでいるボックスや賑わっている人々の様子を見て、一緒にやらないかと相談を受けたそうです。
運営は中根さんが中心となってすることになり、"東京でやろう" と始められました。


中根さんとの出会い

私と中根さんとの出会いは、去年10月に川崎市宮前区役所市民広場にて開催された、丸山茂樹さんプロデュース第30回「そらまつり」でした。

そんなご縁で今回のイベントが始まりました。

第一部

第一部では、
・トークライブを始めるきっかけと思い
・震災当日の状況
・中根さんとのご縁やギャラリーのこと
・照明作家 丸山真樹子さんの照明紹介
・インディアンフルートの即興演奏
という内容でした。


照明

今回のイベントに向けて、そらまつりでご縁が生まれた Putty.co., 丸山真樹子さんがシルクスクリーンで照明を製作してくださいました。

真樹子さん自身は、2011年東日本大震災のときは宮城県にいました。
その時に感じたこと、還る命もあれば降りてくる命もあること、苦しさや痛みに寄り添うことはできても本当のことは本人にしか分からないこと…
無彩色の中にお花を咲かせ、命や魂をイメージしたパターンを刷って素敵な作品に仕上げてくださいました。
とても繊細で細部まで思いとともに大切に作られたのが伝わってくるのですが、写真だけでは伝わりきらないので、またお目にかかれる機会があればいいなと思っています。

茂樹さんと真樹子さん


第二部

休憩を挟んで、
第二部は 歌とエピソード
・好きなこと
・満月の夕(HEATWAVE)cover
・花ろっじ 朗読と弾き歌い
アンコール
・風がびゅんびゅん
という内容でした。

茂樹さんは当時小学校6年生でした。
ご自宅の家具が倒れたり、家の前の道路に亀裂が走ったりはしたものの、火災や家屋が倒れたりするほどの被害はありませんでした。
お父様が単車を購入し、茂樹さんは後ろに乗って被害が大きかった地区へ瓦礫の処理などの活動をされてたそうです。


「好きなこと」

大切な感覚を思い出す一曲。
"
好きなきみと
好きなぼくと
好きなことだけしていいんだよ
"
一生懸命に生きていると、やらなきゃいけないことも増えて、本当にやりたいことも好きなことも好きだという気持ちも何だったのか分からなくなることもあります。
この曲を聴くと、大切を大切に生きようと改めて思うことができます。


「満月の夕」

震災が発生した1/17未明の空には満月が浮かんでいたそうです。
大阪を拠点にされていたソウル・フラワー・ユニオン 中川敬さんが書いた「満月の夕」と、東京を拠点にされていたHEATWAVE 山口洋さんがご自分の立場から歌詞を書き換えた「満月の夕」。

茂樹さんは被災者でもありますが、被害が少なかったこともあり、どちらかと言えば非被災者側である意識のもと、昨日はHEATWAVEさんの「満月の夕」を約7年ぶりに歌ってくださいました。

改めて両方聴きたいなと思っています。


「花ろっじ」

茂樹さんは風景を音楽に残す活動を続けているものの、故郷で起きた震災のことを伝えたくても伝えることができないもどかしさを抱えていました。
その時に出会ったお茶屋さん「花ろっじ」。
花ろっじは元々お花屋さんでしたが、震災でお花屋さんができなくなり、始めたのはお茶屋さん。
辛い経験をされながらも生きる希望を見失わず笑顔でお話される店主さんの姿と言葉に涙がポロポロ流れたそう。
ひとりの人のことを歌っていくことが、震災を語り継いでいくことになると思い生まれた曲。
昨日は歌の前に店主さんと過ごした時の朗読もあり、涙が込み上げてきました。


アンコール

アンコールは想定してなかったのですが、皆さんとても喜んでいて嬉しかったです。
お客さんが元気が出る曲をリクエストされ、「風がびゅんびゅん」を聴けることに。

終わった後に、真樹子さんがボックスの中に展示されていた一冊の本をひらいたら、偶々海の写真とともに「風がびゅんびゅん」と書かれていてみんなびっくり。


歓談

終了後は歓談タイム。
みんなで1995年は震災だけでなく3/20に地下鉄サリン事件もあったり大変な年だったよねというお話。
他にも色々お話をしてたくさん笑って心もぽかぽかに。
とても良い時間を過ごすことができました。

茂樹さん、真樹子さん、私、中根さん

次回の日程は未定ですが、今からとても楽しみです✨
またお知らせします🌿

 

コーヒーもありがとうございました!
エクアドル・インタグ地方の熱帯雲霧林で育まれたコーヒーをお届けしました。
焙煎は飯能の山奥で暮らす森見ル焙煎所たくくんにお願いしました。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集