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五感すべてを震わせ、その先に眠る魂をも叩き起こして躍動させる超ド級のエンタメ映画「RRR」をご存知か?

 鑑賞後に一斉に最高だったと感想を喋りだす観客たちのコメントに「それな‼」と心の中で同意ボタン押しまくり、さらに鑑賞から一夜明けてもまだ興奮と感動で満足感が半端ない映画「RRR」。
 老若男女、誰が観ても絶対楽しめる、まさに超々エンタメ映画。 
 本当に、観て良かった……(余韻がまだすごい)

 きっかけは、Twitterでドラマ視聴後によくお目にするドラマ鑑賞アカウントの方々が絶賛していたのを見て。日ごろ、ドラマの的確で同意しかない秀逸な感想をツイートする方々が面白といってるなら間違いないだろう…と思い、ちょうど仕事も若干は暇なタイミングでかつ仕事のストレスマックスということもあり、気分転換しようと行ってみたら大正解…‼ 

 長時間じっとしているのも大変だし、密な環境に長時間いたくないなという気持ちも相まって映画は90分~2時間くらいを求めるようになってしまった身には、正直3時間というのはハードルが高い。
そのため今まで二の足を踏んでいたのだ。
 思い切って踏み出して良かった!

 だって、「いざ耐久3時間と参ろうか…‼」と、挑んでみたら体感1時間‼

 怒涛の展開に心身まるごと持っていかれて、ダレることなく一気に駆け抜けた爽快感しか残らない。

 そして、息をつく暇もない展開に、飲み物を飲む暇もない。故にトイレの心配をする暇もない。両隣の若いお嬢さんたちも、ドリンクホルダーに手を伸ばしていたのは数える程で、ああ皆さん夢中で観てるんだなという妙な一体感を抱いてしまった。

 こんなにも心の奥から、魂の神髄から感動と興奮を呼び起こしてくれる映画「RRR」マジでスゴイ。

 そう、考えるな!感じろ!がこの映画の醍醐味なのだ。

 本当に五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、臭覚)すべてを震わせてくるのだからスゴイ。

◆視覚
いう間でもなく圧倒的な映像美と採算度外視な超ド派手なアクションの数々。そしてインド映画ならではのダンスの見応え。エキストラどんだけ雇ったの?予算大丈夫と思わせる大群衆の迫力もまた、物理的に数の勝利!で圧倒される。

◆聴覚
音楽が最高なのはいう間でもない。ナートゥの魂を震わせるビート(前半にこれでもかと刻まれたビートが後半の救出の際に効いてくるのがこれまた痺れる)、マリィの透き通る歌声、ビームの魂の叫びと矜持を乗せ民衆を扇動させるきっかけとなる歌、要所要所で魂の発露として生じる歌声が鼓膜を震わせ、心を震わせる。
 そして効果音がすごく良い仕事をしている。四方を巡る森の木々のざわめき、装填時の乾いた金属音、哀しく唸る鞭のしなる音と呻きの二重奏。熱き血潮が通う筋肉の唸り…などなど、臨場感が半端ない。
 
◆触覚
視覚と聴覚が制圧となったことで、全身の皮膚に刻まれた過去の記憶が呼び起され、脳味噌がバグを起こしてまさにそこにいる感。踏みしめる森の柔らかな土や木々の瑞々しさ、画面いっぱいに広がる炎の熱さ、乾燥した荒地の小石の隆起。投獄された石牢の冷たさ。感じる…感じるぞ⁉ 

◆味覚
実は食事シーンは4回しかないのだが(私の記憶では)、家族愛の象徴として描かれる幸福の味がする食事が2回、親友にめちゃ気心許した象徴として一人で勝手に食べだす食事が1回、めっちゃめちゃ空腹な時に施された親切の塊飯が1回と、いずれも短いシーンながら重要な意味が込められているので、自ずと我味蕾が旨味の記憶を引きずりだしてくる。

◆臭覚
視覚、聴覚、触覚、味覚を完全制覇されたことにより、海馬が過去の記憶を総動員して魅せてくれる香辛料の混じったインドの熱波。インドに行ったことが無いハズなのに、香辛料と人々の汗や体臭、砂埃、ガンジス河の清濁併せ飲んだ濁りとがミックスされた濃密な臭気が鼻腔に広がる…ような錯覚を起こす。
 映画が始まる直前に隣のお嬢さんがスパイシーなフライドポテトを食べてたのもより相乗効果を高めることに(笑)

 はっ‼もしかしてこの映画、みなでカレー味のポテトやポップコーン食べながら鑑賞したら最高なのでは⁉ そしてムートゥのダンスバトルの時はビールで一緒に祝杯上げたい。絶対、美味しい。

 五感すべてを震わせ、その先に眠る魂をも叩き起こして躍動させる映画「RRR」。

 まさにそれはもう神の子の所業か?
 新たな神話の誕生に、全身全霊でスタンディングオベーションをしたい。

 というか鑑賞後にマジで会場にいる皆で拍手喝采したかった~~~~~!

 「ボヘミアンラプソディー」を観た時も同じように思ったのだけれど、やはり感動はその場にいる皆で共有したいし、その後、観た人たちと讃えあい、そしてまだ観ぬ人たちにこの感動が少しでも伝わって、観るきっかけになって欲しいし、それによって感動の輪をさらに広げて、よりたくさんの人がハッピーになって欲しい。

 そこまで思わせてくれる、映画「RRR」。

 まさにこの映画こそが、「ナートゥ」そのものなのだ。 

 「ナートゥをご存知か?」

 その答えは、今まだ映画館にある。

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