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ウエルベックならこう言うね-特に何の為にもならない最近読んだ本紹介の回-

こんばんは。今回はタイトルの通り最近読んだ本を紹介する回、しかも為にならないやつ。本当は意識高い系の読書感想文でも書いていっちょカッコつけてみようかなとでも思ったのですがやっぱ性に合わないや。だって特に思うことなんてないし、そもそも今時YoutubeもNetfilixもある時代に自己啓発でもビジネスでもない文芸ものを読んでる人間なんて自分も含め相当な根暗か相当な変態、はたまた相当な聖人しかいないでしょ、無理だね。だってそれ以上に目の前に無数のおもしろコンテンツあるもの。別にその本読んでも人生大して変わらないし明日も明後日も時は平等に過ぎていくんだって。

これは以前書いた読書感想文。やっぱもう一生読書感想文なんて書きたくないや。だって別に特別何を思ったとか正直無くね。心が少し動いたとか、言い回しが美しいと思ったとかそれだけで十分じゃね。ということでこの記事は為になるとか微塵もないただただ自分が好きな本の好きな部分を紹介する回です。

という感じで始まりました大和那南の最近読んだ本紹介。早速いってみよー

まずはミシェル・ウェルベックの『滅ぼす』上下巻


正直「ハードカバーの上下巻」って時点で読み切れるか不安しかねえーと思ったけど、いざ物語が始まってしまえば最初から最後までやめられない止まらないアクセル全開で読破、めちゃ面白かった。おっかねーイケおじだなミシェル・ウエルベック。

最初はテロの犯人探し的な物語なのかなと思っていたら後半はもう主人公の人生の話に変わってきて、でもそれも自然に変わってく感じか面白かったな。とにかくウエルベックおじがいろんなものにキレ散らかしててウケました。

あと大人が真面目にうんこの話してるページがあって下ネタならなんでも面白かった小2のあの頃に戻ったかのようにめちゃ笑った。前のページまで結構シリアスな哲学的な話してたと思うけど、いつからうんこの文脈になったん。嗚呼これが噂のエスプリかあ。フランスてやっぱそんな感じなのおー。いいね!

あと今は『服従』読んでる。ウエルベックおじの本は実際の映画とか音楽の話が出てくるから面白いよね。メインは政治ぽい内容でもカジュアルというかなんか現実ぽくておもろい。なんかちょっと俗っぽい感じするのが逆にいいよね。

次は横尾忠則の『ぶるうらんど』

この本は12月に神戸の横尾忠則現代美術館に行った時自分へのお土産で買ってきたのだけど違う本読んでて気分じゃなかったのでこの前までただ積まれてた。「今家の本全部読んじまったし新しいのないからこれでも読むかー」って感じで読み始めたのだけど超おもしろ。

まず舞台設定が死後の世界。とは言っても横尾さんの体験とか友好関係とかがそのまま元になっててめちゃリアル。あとは別の話だと思ったら章と章の間で同じ登場人物が出てきたり、登場するものが繋がってたり面白い。タランティーノの映画みたい。

あと思ったのは横尾さんて画家だけど、文章もめちゃくちゃ面白い。ありきたりな表現になってしまうけど言葉がの流れがすごい美しいなと思いました。言い回しが綺麗だし、情景とかもうそこにその景色ありますってくらい鮮明に見える、文字なのに。きっと自分と同じ景色を見たとしても100倍くらいの感性で見て、そしてそれを100倍くらいの美しい言葉で表現できるんだろうな。自分とか例えば満天の星々を見ても「なんかめちゃキラキラしてんな」くらいしか正直思わないから、というよりその美しさを表現するに足りる言い回しや言葉をまだ知らないからそんなに美しいものだと感じられないのかもしれないなと思いました。あーなんだっけこーいうの受験の時読んだな、アレだアレ、人間の知覚は言葉によって形成される的なアレだな。卵が先かニワトリが先か的なアレです。ニワトリ先だと普通思うじゃん?でもいろいろ検証してみたら実は卵先かもしれないんだよねーこれが的なアレだ。またアレがアレでアレなんだなこれが。うん、思い出せない。ともかくこれを機に言葉いっぱい覚えようね。

ざっとこんな感じでした。今日また青山ブックセンター行って新しい本買ったし、今読んでるの早く読み終えて次の読みたいな。本とか出版業界も音楽と同じでいずれ消えゆく産業だと思うけど(少なくとも日本では)自分はこんな舐めたこと言いつつ本当は小説読むの好きなので死ぬまでにできるだけ本買って物語読みたいなって改めて思いました。
おわり


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