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野草食日記 358 アオキの蕾の麺つゆ漬け
北鎌倉に越してくる前は、鎌倉駅から徒歩圏内に住んでいました。
その頃、佐助周辺が近場のお散歩コースで、特に目的もなく花や葉っぱ、山の景色を楽しみながらぶらぶら歩いていたものでした。
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銭洗弁天に抜けるトンネル近くの住宅地を散歩していたある日のこと。
確か現在 鎌倉歴史文化交流館 が建っている場所のちょうど前あたりにぷっくりとしたアオキの蕾がいくつもいくつも、淡緑色の頭を出し始めていました。
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歴史文化交流館は当時まだリノベーション工事も始まっていない頃で、敷地は白い仮囲いに囲まれ、あたりはどことなく殺風景だったように記憶しています。
仮囲いの隙間から垣間見えるのはものすごくゴージャスな邸宅です。
この建物は一体なんなんだろう?!
そして、これからここで何が始まるのかな?!
などと思いながら、アオキの蕾を摘んだのでした。
アオキの蕾は食べられるという情報がとても少ないのですが、その数少ない情報をネット上で見かけていたので、これは是非試してみたいと、まずは天ぷらにしてみました。
写真の雰囲気でもわかるように、なんとなくアスパラの先っぽに似ているアオキの蕾。揚げてみると厚みのある柔らかい食感はなかなかですが、ちょっと旨みに欠けるきらいがあります。
私はそれでもこの食感が好きで、何年か家で天ぷらを楽しんでいました。
ところが、北鎌倉に越してきて、アオキの蕾は天ぷらにすると美味しいよ、と近所の友達に勧めたら、食べたけどあまり好きじゃなかったという感想が返ってきたのです。
そう言われると、俄然誰かに美味しいことをわかってほしいという野望が湧き上がる変な性格です。
旨みがないんだったら旨みを足してみたらどうかしら、と出来上がったのが、アオキの蕾の出汁醤油漬け。
昨年の野草観察会でみなさんに試食をしてもらったところ、美味しい!とエクスクラメーションマーク付きの感想をいただきました。(ガッツポーズ!)
今年の観察会では更にレシピを簡素化、麺つゆに漬けたものを味見してもらいました。
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3月5日の観察会ではアオキの木の前で味見をしたので
みなさんに採取していただけました。
増えてしまいがちなアオキの木も
蕾を利用することで生息数の増加を
抑えられるのではないか
なんて思ってます。
アオキの蕾の麺つゆ漬けはおかずとして沢山食べるというよりは、小皿に少しだけ盛って日本酒のアテとか、このように卵豆腐にちょんと乗せて目先を変えてみるという頂き方が良いかなと思います。
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