「100のドラマから」笑うマトリョーシカ第11話直後感想~翔くんの怪演~
第10回直後感想が飛んでしまいました・・・
第11回、見ごたえのあるラストでしたね。
「嘘だろ」の時の櫻井君とは全く違う、名演、怪演、素晴らしかったですよね。
うすら笑顔で話し始め、「みくびるな」と怒りをあらわにする表情、急にヒトラーのすばらしさを聴衆に話し始めるような演説をしてみたら、自身に恐怖を感じ、両手を震わせ一滴の涙を流す。
第1話から感じていた櫻井翔君の、「気色悪さ」「不気味さ」が全て集約された第11話で見ごたえがありました。
巷では、自民党総裁選の小〇進次郎氏になぞらえられ、SNSでも視聴率でも好評だったとか。
プロデューサー橋本芙美さんが、自民党総裁選まで考えていたかは分かりませんが、「選挙に行ってほしい」とコメントを残していますので、おそらく、時節まで考えての製作のはず。
凄すぎますね。
第11話のあらすじ
ブレーンなのか、ジャーナリストなのか
道上(水川あさみ)は、清家一郎(櫻井翔)のブレーンとして招き入れられる反面、清家浩子(高岡早紀)から預かったBG株事件の証拠テープを公開するかどうか悩みます。
山中の一言で、清家のブレーンを降り、BG株事件の記事を公開します。
羽生首相に秘密裡に呼ばれ、GB株事件の真実を知る
BG株事件の記事を公開した道上に、羽生首相(大鷹明良)から連絡が入る。そこで、BG株事件の裏の首謀者として、和田島(加藤雅也)がおり、その事実を清家が知っている事を聞く。
道上 VS 清家
BG株事件の全てを知った上で、改めて、道上は清家に接触、清家も道上を事務所に招きいれた。
道上は、BG株事件の真相を清家にぶつけ、「あなたのハヌッセンは和田島だろう」と問い詰めます。
清家は、”フッ”とため息をつき、父・和田島はハヌッセンではなく、清家自身と同じく「主体性がない」清家にとって理解者であり、同士であると話す。
「では、あなたのハヌッセンは?」と問い詰める道上。
悲しい顔で、ハヌッセンなどいないと答える清家。
そして、清家が「私のことを見ていてください」と話し、冷静に自身を見極めてくれるだろうと信じた道上でさえ、清家にはハヌッセンがいると「決めつけた。」と清家は怒り顔で話す。
そして、浩子、亜里沙、鈴木を裏切った理由は、清家を「見くびったから」と怒りの表情で断じました。
また、「見くびられた」その怒りを胸に、総理大臣を目指すと、清家は話しました。
清家から伝わる不気味な自信と怒りに恐怖を感じた道上は、自然と涙が流れます。その表情を見て、冷静さを取り戻し、清家は、無感情に「お引き取りを」と一言。
ただ、負けず嫌いの道上は、「それでもあなたを見続けます」と捨て台詞を吐き、事務所を出ていきました。
5年後、清家は総理大臣となり、総理大臣権限を強くした緊急事態条項を憲法改正の上で成立させた。
私の感想・・・
私の考察予想!
ハヌッセンは清家本人、というのは正解でした。
が、和田島がBG株事件の裏を引いていたのは予想外でした・・・
また、ほとんどの方が分かっていたと思いますが、やはり、第1話からの櫻井さんの演技がすべてを物語っていた、という事になりますね。
緊急事態条項を持ってくる製作陣のセンス
笑うマトリョーシカの小説発行は2021年11月。
コロナ禍ど真ん中ですね。
そして、清家が総理になって憲法改正まで行って成立させた法案が、「緊急事態条項」。
九条でも、教育の充実でも、同性婚でもなく、「緊急事態条項」。
コロナ禍当時、ワイドショー各局は、日本と海外のコロナ対策についてたたきまくり、「緊急事態条項」の必要性を語っていました。
それを、国民的大人気の櫻井君が成立させ、ジャーナリストの水川あさみが批判する。
センスありますよね。
内面を理解しようとしない現代社会
プロデューサー橋本芙美さんの、本作のテーマとして、「人の内面は外から見ただけでは分からない」という事を挙げられています。
SNSやネットニュースで、中身を知ろうとしないでたたき合う昨今。清家の印象的なセリフ。
血のつながっている浩子、心の友である鈴木、本当に愛した亜里沙でさえ、清家を見抜くことができなかった、それ故に清家を「見くびり」、清家に裏切り、切られてしまった。
残酷ではありますが、正しい結末だと私は思います。
いやあ、とても楽しかった11話となりました。
今後の櫻井翔さんにも大期待を持てた、クールとなりました!
皆さんの感想を聞かせていただけるとありがたいです!