noteという街に、少し住んでみた感想
ブログのようで、ブログでない。
自分の発信したいことを、自由に発表できる場所。
そんなイメージでnoteにやってきて、少し経ちました。
私は、趣味の物書きです。
プロの小説家になりたい、という希望はありません。
普段は、小説サイトで、「カテゴリの説明しにくい」「100万字を軽く越えて、いまなお執筆中」の作品を、「1年分以上、ストックしてから、再度、推敲して投稿している」という者です。
この作品を仕上げることに全力を使っているので、プロになれるわけもない(なる気もない)のですが、小説家の卵の多い小説サイトでは、少し肩身が狭いです。
小説の個人サイト全盛期には、リアルが多忙であったため、まったく小説に触れていなかったのですが、私のスタイルは、ひょっとしたら「個人サイト」向きかもしれない。
そんなことを考え、しかし、現在は、検索エンジンの方式が変わり、個人サイト運営のハードルを上げているという記事を読んだため、「個人サイトもどき」にはならないだろうかと、noteにやってきました。
詳細は、私のプロフィールを御覧ください
noteに登録したのは、去年の4月なのですが、いろいろあって、本格的に使い始めたのは、今年の春頃になってからです。
私がnoteで、何を投稿しているかと言えば、これです。
小説ではあるのですが、厳密には、「自作小説が『見開き・縦書き表示』されるURLへのリンク」です。
小説サイトですと、いわゆる「ネット形式」の書式になっている小説以外は読みにくいと言われてしまうのです。
ですが、そういう書式が苦手な私は、「だったら、ネット形式にしないままでも、読みやすいようにしてみよう」と頭をひねったわけです。
自分で投稿しつつ、紹介されてくる記事をぽつぽつと読んでみると、どうやら、noteは、ノンフィクションのエッセイや、リアルに役立つハウツーものが人気のように感じました。
小説を書かれている方も少なくはないのですが、何故か、おすすめされてくるものは、小説以外のものが圧倒的に多いです。
実際、noteは、小説を投稿する場所としては向いていないので、仕方ないかもしれません。
そして……。
やはり、noteでも、自分の場違い感を顕著に感じます。
noteは、リアルが基本という気がします。
普段、小説サイトにいる身としては、実は……ものすごい衝撃でした。
フィクションの物語を書く身としては、できるだけ、リアルをみせたくない、見せないほうが、物語そのものを感じ取ってもらいやすい、と感じます。
リアルを晒せば、作中のキャラクターがその言動を取った理由を「作者と照らし合わせて」読まれてしまうからです。
実際、ネット上で知り合い、個人的にやりとりをした、ある人には「だから、あのキャラは、あんな行動を取ったんですね。作者にそっくりです」と言われました。
私としては、心外でした。
そして、そういう目で見られるのだと痛感しました。
そう考えると、リアルが好まれるnoteは、私にとって居心地が悪い、ということになってしまうのです。
月ノ瀬 静流は、私であって、私ではありません。
私の書いている小説のための作者であり、必要なときには、本心を殺してでも、小説の作者になります。
人間の心情として、「ぽろっとリアルな本心を漏らして」くれたほうが安心する、というのは分かるのですけどね。
……だから今、ぽろっと、本心を漏らしたわけなんですけどね。
実のところ、noteに投稿しても、私の小説が読まれるとは思ってはいないのです。
ただ、あちこちのサイトに投稿しているので、どこかで私の小説を気に入ってくれた人が、「見開き・縦書き」のほうが読みやすいと感じたときに、ここでなら読みやすいと、ご紹介できればよいかと思っているだけです。
何しろ、100万字を軽く越えていますから。
読みやすい環境でないと、読み続けるのは難しいはずです。
もし、紙の本を好む人が、紙の本と同じ書式の小説を、10冊以上も、無料で、読めると聞けば……。
――なんとなく、オトクな気がしませんか……?
個人の私としては、「読まれないなら、投稿を辞めれば? noteのためだけに、かなりの時間を使っているし」と思います。
しかし、小説の作者は、無駄と分かっていても、投稿を続けます。
それが、私なのです。
――というわけで、もうしばらくは、noteにいます。
※私の活動場所については、プロフカードにまとめてあります。