感情の選択が自由ならば軸足はポジティブに置いていたい
晴れた日が好きというのは、ごく自然なことだと思います。
気分がいいのは晴れた日、
活動的になるのも晴れた日、
デメリットもあります。
なんとなく落ち着かない、
なんとなく浮き足立つ。
そんな側面が無いでしょうか。
晴れた日は気分が良いだけに、気持ちが外へ、外へと向かいます。
雨の日、
確かに気分は上がり難いかも知れません。
傘をささなければ濡れネズミになってしまう天候は、活動的な気分にはなり難いでしょう。
しかし、デメリットばかりではありません。
活動的になり難いぶん、落ち着きます。
気持ちが外に飛んでしまうことが少ないのではないでしょうか。
好きな映画を見たり、本を読んだり、たまってしまっていたデスクワークを片付けたり、窓を叩く雨音に包まれて物思いに耽ったり、
そんな満ち足りた雨の日は、時間の流れさえ緩やかです。
晴れた日ばかりでは落ち着かず、
雨の日ばかりでは気持ちが上がりません。
日本の天気は、
晴れ6割、雨1.5割、曇り2.5割だそうです。
基本、気分良く、
時々、落ち着く、
絶妙な配分だと思います。
よく出来ていますよね。
私達の心は天候によく似ています。
ポジティブな感情は気分が良い、という特性があります。
嬉しい、楽しい、好き、等など。
ネガティブな感情の特性は気分が悪い、という事になります。
悲しい、寂しい、怒り、等など。
世の中では、
ポジティブが良い事、
ネガティブは悪い事、
と捉える向きがありますが、
人が生きるとき、
ポジティブだけでは成り立ちませんし、
ネガティブだけでも成り立ちません。
どんなに明るい人にもネガティブな感情は必ず有りますし、
どれほど暗い人にもポジティブな感情は有ります。
愛情溢れる家庭に生まれた健やかな人にも、ネガティブな感情は有ります。
機能不全家庭に生まれた生きづらい人にも、ポジティブな感情は有るのです。
ポジティブ感情の特性が「気分が良い」なら、ネガティブ感情はいらないのでは?と思われるかも知れません。
しかし、ネガティブ感情には、耽美的とも言える魔力にも似た魅力が有ります。
そして、とてつもない破壊力も有るのです。
大失恋をした時、ひとり部屋で聞く音楽はどんな曲でしょうか?
既に悲しいのに、追い打ちをかける様に、別れを歌った曲なのではないでしょうか。
ネガティブの魅力です。
営業マンが、今年の上半期ライバルのアイツに営業成績で後れを取り、トップはライバルのアイツだった。
悔しい、アイツが妬ましい、下半期はなんとしても、どんな手を使ってでもアイツに勝つ!トップを取る!そう誓い、下半期、誓い通りにトップを取り返す。
ネガティブの破壊力です。
そして人は放っておくと、ネガティブに引き寄せられるものらしいのです。
有名人、芸能人のスキャンダルはテレビの視聴率を上げます。
ホラー映画、お化け屋敷、絶叫マシン、バンジージャンプ、
人はお金を払って恐怖を買います。
暴走行為、煽り運転、喧嘩、
人は一生を棒に振るかも知れない危険を冒します。
人はネガティブに吸い寄せられます。
私達は生きる上で、次々に起こる出来事に都度、意味づけを施して、それによって湧き上がる感情を選択し続けているのです。
例えば、
休日の朝、目を覚ましたら雨だったとします。
止みそうにもありません。
その時、
「休日の雨もいいものだ。部屋が散らかっているのが気になっていたし、いい機会だから気合を入れて片付けるとするか、終わったら好きな音楽をかけて、この前買ったコーヒーを入れてくつろごう。」
とポジティブな意味づけをして、雨の日なりの楽しい感情を味わうか、
「まいったな、天気予報は曇りだったのに、ツイてないなぁ、そもそも気圧が低いと頭が重くて何もヤル気にならないよ。」
とネガティブな意味づけをして、悶々とした休日を過ごすのか、
ポジティブを選ぶのも、ネガティブを選ぶのも、決定権は自分にあり、
言わば、自分が生きる世界を選ぶのは、自分自身です。
私達は放っておけば、どうやらネガティブに吸い寄せられる性質を持っている様です。
しかし、ポジティブを選ぶことが癖づいている人と、ネガティブを選びがちな人が在ります。
ポジティブを選ぶことが癖づいている人は、愛情豊かな家庭に生まれ、自分に「有価値」を感じている人。
ネガティブを選びがちな人は、機能不全家庭に生まれ、自分を「無価値」だと思い込んでいる人です。
自分に有価値を感じている人は、軸足はポジティブのエリアにしっかりと置かれ、
もう片方の足で、ネガティブを味わいたい時に、チョンチョンとネガティブエリアに触れます。
自分を無価値だと思い込んでいる人は、軸足はネガティブのエリアに置かれています。
そして、たまに何かの拍子にポジティブエリアに触れる感じです。
日本の天気は、晴れが6割とお話ししましたが、
有価値を感じている人は、ポジティブ6割以上で、
無価値を感じている人は、ネガティブ6割以上です。
ネガティブには、魅力も破壊力も有るとお話ししました。
その力をここと言うときに使うならば、魅力も破壊力も有効ですが、
軸足を置いては、パワーを使う前に疲弊してしまいます。
ネガティブな感情の種類を思い起こしてみて下さい。
恐怖、怒り、悲しさ、寂しさ、等など沢山ありますが、長く感じ続けるには適さないかも知れません。
軸足をネガティブに置いた人生は、時にネガティブのパワーを使えても、ずっと怒り、ずっと恐怖。
あまりにも辛い人生になってしまわないでしょうか。
感情の選択は自由です。
ポジティブも、ネガティブも、選べます。
つまり、
自分が見る世界、自分が生きる世界は
自分自身が創造していると言うことが出来ます。
ならば軽やかに生きたい私は、
ポジティブ優位でありたい、
軸足はポジティブに置きたい、
そう、思っています。
読んで頂いてありがとうございます。
感謝致します。
NAMIDAサポート協会カウンセラー
伴走者ノゾム