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ややこしい名前を持つ鳥達

今回はタヒバリ。

<似て非なる鳥の種名あるある>
ある鳥の名前が入っていると言って、その鳥の仲間とは限らない。普通、タヒバリって聞いたらヒバリの仲間と思うのが自然な流れである。しかし、蓋を開けてみたらタヒバリはセキレイの仲間らしい。

イソヒヨドリという鳥に関して言えば、普通は「あ、ヒヨドリの仲間なんだなぁ」と思っても全く不思議ではない。しかし、実際はヒタキの仲間である。

カワガラスという名前を聞いたら、「川に生息するカラスなんだろう」と思って何ら違和感はない。しかし、分類的にはカラスの仲間ではないんだとか。

これら名前と実際の分類の乖離は大抵見た目に起因している。田んぼにいるヒバリっぽい鳥だからタヒバリだとか。磯場に生息するヒヨドリっぽい鳥だからイソヒヨドリだとか。川にいる全身が黒っぽい鳥だからカワガラスとか。いずれも見た目が〇〇っぽいというところから、その似た鳥の名前を冠してしまっている。

他の生き物でもこの現象はある。本当はサメの仲間じゃないけどコバンザメ。クマの仲間じゃないけどアライグマ。桜じゃないんだけれども芝桜。鳥に限らず、「〇〇っぽいから名前にも〇〇を入れよう。あ、ごめん分類的には関係なかったけど」ということはよくある話のようだ。

しかし、そうなってしまうのも無理はない。生物の分類は今でこそDNA配列の類似性を参考にするが、その技術が開発されるまでは見た目などを参考にするしかなかったのだから。そりゃあ、〇〇っぽい見た目をしていたら名前に〇〇と入れたくもなる。

これからは新しい鳥を見つけて図鑑で名前を調べても、素直に受け入れられないだろう。名前にとある鳥の名前が入っているが、本当にその鳥の仲間なのだろうか。そう疑ってかかるのも、鳥の分類の理解には効果的かもしれない。

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