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吾輩は青年愛妻家である。今日、SEXをした。 2023.5.20

妻とSEXをした。

1年半ぶりくらいに。

それは今までのSEXとは違っていた。

数年前、3年ぶりくらいにしたときには感じなかったことだ。

だから空いた期間は関係がない。

『したいけど、めんどくさい』を読んだことでわたしのSEXへの想いに変化があったのだ。

しかし、もっと深くまで掘り下げていくとこの1冊だけではない。

『欲望の見つけ方』を読み、『クリエイティブの授業』に出会ったことからわたしの人生観は毎日小さな変化を繰り返しているのだと思う。

自己満足な創作を毎日続けること。

それは常識や思い込みからわたし自身を解放しているようだ。

この解放を経験しているからこそ、『したいけど、めんどくさい』がわたしのSEXへの想いを変えてくれたのだろう。

SEXは射精を持って終わるものじゃない。

勃起しなくても、濡れなくても、どちらもイカなくていい。

ただ、身体的に触れ合えるだけで、それはSEXなのだ。

そんな想いでわたしは妻を後ろから抱きしめた。

「触れ合えるだけでもいいから、しばらくこうしていたい」

しばらくそうしていると、妻がこちらに向き直りキスを求める。

わたしはキスをする。

軽く。

そして、深く。

そこからはお互いが相手の心地いいことをしあう。

わたしたちの付き合いは長い。

だからこそ、相手の好きなことも嫌がることも知っている。

そしてわたしは最後の最後でこれがいつものSEXではないことに気が付いた。

キスをしていた唇を離し、耳元で囁く。

「好き。大好き」

言おうと思っていたわけではない。

ただただ、想いが溢れてきて伝えずにはいられなかった。

あぁ、これがSEXなんだ。

いや、これはSEXじゃなく、愛の行為なんだ。

もう付き合いも長いから、感謝の言葉は伝えても愛の言葉は近すぎて、気恥ずかしくて、伝えていなかった。

SEXはそういう想いを溢れさせてくれる。

「私も」

わたしたちの1年半ぶりのSEXは初めての愛の行為になった。

そこから、2時間のピロートーク。

生き急いでいた頃のわたしはこのピロートークが嫌でSEXを避けていたこともある。

そんな時間が愛おしいと思えるのも、わたしのいい変化の表れだろう。

今日、わたしは妻への愛を確信し、また妻に恋をした。

そして、わたしはわたしを愛した。

彼女とパートナーでいられる人生を、愛している。

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