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夏の走り方

今朝5:20から走ったけどもう暑かったです。今回は「夏にどう走るか」について書きます。主にランナーとして初めての夏を迎える人、夏に苦手意識のあるランナー、の方々の参考になれば嬉しいです。

春に走り始めた方々は夏を乗り越えられるかどうかで、その後も継続できるかが決まります。夏の暑さにくじけてランニング止めた、という方は多いです。

逆に夏を乗りこられれば、秋・冬とどんどん楽に走れるようになり、成長もより実感できます。

そのため、夏をどう走るか、はランニングを継続していく上でとても大事です。

夏のランニングは別のスポーツ

前提としてまずこれをご理解ください。春・秋・冬のランニングと、夏ランニングは全く別物です。

マラソンレースは基本的に冬にしか行われません。本来ランニングは冬・秋の涼しい-寒い季節のスポーツで、ある意味ウィンタースポーツです。

夏に本格的なレースが無いのは危険だからです。

レースとなると頑張ってしまいますが、夏に本気で頑張ると危険です。夏でもトレーニングやレースに臨むプロアスリートたちは、十分な暑さ対策トレーニングと給水・遮熱などの細やかな対策の上で走ってます。

しかし、無策で夏に本気で走ると本当に危険。巷では熱射病や脱水症状が毎年のようにニュースになっています。普通に暮らしていても体に負荷がかかるこの季節、その上走ったら更に過酷な負荷を体に与えることになります。

夏のランニングは別物、という認識を持った上で、「どう走るか」を考えましょう。

「これまで通り走って撃沈。ランニングは苦しい」と思い、ランニング自体を止めてしまうのは、せっかく走り始めたのにもったいない。

夏のランニングでは
・頑張らない
・走る日・時間選ぶ
・十分な対策

がとても大切です。

実践するための視点や対策をご紹介します。

1:そもそも今日走るかどうかを毎回考える

夏のランニングでは、天気・気温の影響を強く受けます。高気温の中で走れば、誰でも苦しいし身体へのリスク(脱水・熱中症など)も高まります。

「今日走るか」「走るなら何時か」を毎回考えましょう。

天気・気温・体感気温

快晴の夏の昼間に走っている人を見かけますが、とても危ないし、実際本人も相当きつそうな顔で走っています。やめましょう。

ランニングを継続すると天気・気温・体感気温に敏感になります。夏は特にその影響をダイレクトに受け、身体への負荷も大きく変わるので、できるだけ予測しましょう。

特に「体感気温」が効いてきます。絶対気温が28度でも、直射日光と高湿度の場合は体感気温が35度を超えることもあります。

マラソンレースのTV中継では絶対気温のみならず、湿度や直射日光の有無を多く伝えています。それは体感気温によって選手の走りが大きな影響を受けるからです。

普通のランナーなら尚更その影響を受けます。体感気温は意識しましょう。

体感気温は通常の天気予報では伝えてませんが、いくつかのアプリで確認ができます。

私はこのアプリを使ってます。1時間単位での体感気温・降雨の予報があり、ランニングをするときに参考にしています。

RealFeelが体感気温

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夏は天気・気温・体感気温を意識しましょう。

時間を選ぶ
基本は早朝に走る。夏は日の出も早いので、日の出の時刻頃から走り始めるのがおすすめです。

9時~17時の間は避けましょう。特に12-15時頃は気温が上がるので極力避けましょう。この時間しか走れないのなら、走らないほうが良いと思います。

2:ペースはいつもより+1分以上遅く

夏はペースが上がりません。

「春は順調に走れていたのに、ペースが落ちた」と不安を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、それが普通です。

気温が高いだけで身体には高い負荷がかかっているので、冬や春のペースを維持しようとすると相当きついです。

特に初夏は「暑熱順化」といって、体が暑さになれる為のプロセスが毎年あります。その間は暑さが特にきつく感じます。

夏の間は「キロ+1分以上」の遅いペースで十分だと思います。春に6分/1kmで走っていた方は7分/1kmより遅く、という具合です。

ペースは遅くてよい、と安心しましょう。

3:水水水

言わずもがな水は大事です。30分以上走る場合は意識しましょう。

水分補給は喉が渇く前から。冬・春のランニングでは喉が乾いても走りきれてしまいますが、夏では倒れます。視界が狭くなったり、感覚が無くなったりもします。

私の場合は45~60分以上かかりそうなランニングのときには、水を持って走ります。15分に一度くらい飲みながら走ります。

手にボトルを持つとフォームが崩れ、転倒時に受け身が取れないリスクもあるので、ボトルポーチを使っています。

しっかり腰に止められ揺れも少ないので、重さも感じにくく、意外と走りやすいです。何よりも「いつでも手元に水分がある」という安心感があります。

Ultimate Directionというブランドのボトルポーチを長年使っているのですが、今はもう売ってないようです。ボトルポーチのイメージをお伝えするために、別ブランドですが以下のようなものを使って走っています。

これ以外にも多くのボトルポーチがあるので、ぜひご自分でも探してみてください。

水だけでなく自分の好きなスポーツドリンクを入れて走ることもできます。私はポカリスエットを粉末で買っておき、前の晩にボトルの中で水と合わせ、冷凍庫にいれておきます。

翌朝走り出す時はカチコチに固まっていますが、走ると揺れるので、15分くらいすればいい感じに溶けてきます。

ボトルポーチまでは…、という人でも、公園などの水道で水分補給はするようにしましょう。私もボトルポーチの水が切れてしまったときには、公園の水道に救われたことが何度かあります。

夏ランでの水分不足は急に襲ってくるので、早め早めの水分補給を心がけましょう。

4:キャップで日除けする

熱中症対策として、キャップ(帽子)もかぶりましょう。直射日光を避けられるのに加え、つばの部分が日光の眩しさも軽減してくれます。

またランニング中に公園の水道で濡らしてかぶれば、頭・首が冷却されて楽になります。

ランニング専用のキャップは、軽くてフィット感が高く、ツバが長めでとても良いです。こんな感じのものです↓

一方で、通常のキャップ(野球帽的な)でも走れると思います。もしお持ちの場合は一度それで走ってみて見て、いけそうだったらそれを使ったほうが良いと思います。手元にあるものをうまく活用しましょう

5:首を冷やす

暑いときには首を冷却する良いそうです。血流が多い部分なので、冷却広範囲に及びやすいとか。私も公園の水道では、首と顔を中心に冷やすようにしています。

冷却タオルも最近一般化してきましたね。長手の冷却タオルがあれば、それを首に巻きつけて走ると少し楽だと思います。

6:目を守るサングラス

強い直射日光下ではサングラスはストレスを軽減してくれます。

眩しい中で路面を見つめるのは結構ストレス。路面からも反射光が目に入るので、空も路面も眩しい状態になり、目を細めながら走っている感じなります。視界も狭くなってしまうので少し危ない。

加えて、目が日光を感じると日焼けがより促進されるそうです。脳が「太陽の光を浴びている」ことをより強く認識するためとか。

サングラスをかけると、路面もクリアに見え視界も広く確保できます。目からの日焼けも少し防げるかもしれません。ストレスが軽減され、ランニングに集中できます。

ランニング専用のサングラスは数多く有りますので探してみてください。「軽くてズレにくい」が製品選びのポイントになります。

一方で(キャップ同様)ランニング専用のサングラスでなくても、無いよりはかなりマシだと思います。お手持ちのサングラスでまず走ってみて、それでいけそうであれば使い続ける、というので十分だと思います。

先日、CHANELのサングラスを掛けてはしっている女性ランナーをみかけました。ある意味かっこよかったですが、ちょっと重そうだなぁとも思いました。とはいえ、自分が好きなもの、自分の手元にあるものを活用する視点は、とても大事だと思います。

7:塩飴

塩分補給と水分補給を一緒に行うと、熱中症対策には効果的です。

私も酷暑の日には水と塩飴を持って走っています。べとつかないように、個包装になっているものが良いです。

この塩飴はご近所のドラッグストアやスーパーでたくさん安く売っていると思うので、見てみてください。

夏ランのご褒美

夏ランでは「走ることは継続しつつ無理はしない。できる対策はしっかり行う」という姿勢が大事だと思います。

地道に夏ランが継続できれば、涼しくなる秋には急に体が軽くなり、より走れるようになります。

それが夏に走ることの最大のご褒美なのですが、まずは無理せず夏を乗り越えましょう。楽しい秋が待っています。

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