とりあえず2000万貯めたほうがいいことはわかった話
最近、いわゆる「年金2000万円問題」として、リタイヤ後に厚生年金を受け取る家庭は予め2000万円を貯めておかないと、老後生活が破綻してしまう、というニュースが飛び交っています。
まあ、このニュースに関してはいろいろと思うところがあるわけで。
・金融庁の報告が「不正確で誤解を与えた」と言っても、じゃあ年金で将来の受け取り額が政府の試算する数字のままかどうかなんて誰にもわかんないのに、なんで「不正確で誤解を与えた」なんてことが断言できるのか。。。
じゃあ政府が言うことをそのまま鵜呑みにして、将来自分がリタイヤした時に生活ができなくなったら、それは政府の責任なの?そうじゃないでしょ、私の責任になっちゃうんでしょう?とか。
・金融庁が正確な資料を作ったかそうでないかはどうでもよくて、年金を受け取るだけで老後が豊かに生活できるように、政府の人は頑張って頭を使って欲しいとか。
・報告書を受け取る受け取らないはどうでもいいけど、受け取らないならその理由を少なくとも報告書より論理的に説明してよ…とか。
ほんと、年金制度は自分自身の生活にも直結するんだし、もしかしたら自分の子供が成長して社会人になってその後リタイヤする時にも影響してしまうかもしれないんだから。
できるなら、今のうちにいい方向に向かってくれるように考えておかないと。
なんか、ニュースでこの議論を見るたびに、なんか萎えてしまうんですよね。
ところで、この騒動の発端になった金融庁の資料、麻生大臣は受け取らない、と言ってるのですが、未だに金融庁のホームページでは公開されていて、読むことができるようになっています。
まだご覧になったことがない人は、お時間ある時に読んでいただくといいかもしれません。結構面白く読めるものになってます。
結構この資料、現役世代の人たちが今どんな状況なのか、今後どうなっていくのか、そして、何をしておく必要があるのか、わかりやすくまとまっていると思います。
例えば、つみたてNISAをやっておいた方がいい、とか、iDeCoをやっておいた方がいいとか、年金の受給開始時期は普通は65歳からだけど、60歳から70歳の間で自由に選ぶことができる、とか。
というか、この資料、金融庁の資料となっていますが、これを取りまとめたメンバーは、大学教授や弁護士、金融機関関係者等で占められており、政府の人はオブザーバーとして参加しているに過ぎないんですよね。
だから、政府に忖度することなく、事実を取りまとめた資料が出てきたのかなぁと勝手に思っています。
これを読むと、まあいろいろと世間では言われておりますが、とりあえず、
「リタイヤ後は2000万円ほど貯めておくと良い」
ことはわかりました。もしかしたらもっと貯めといた方がいいのかもしれないけど。
もし年金制度が良くなって、1000万円貯めておけばそれで十分となればそれでいいし。
でも、見通しは非常に暗いです。
↑の記事にも書いたけど、そもそも私たちの手取り額はどんどん減っているんだし(年収700万円の世帯はここ15年間で手取り額が50万円減っている)、
↑のグラフは年金の支払額と受取額の差を出してるものですが、29歳だと自分がリタイヤした後に年金として受け取れる金額が、現役の時に収めてた金額より2000万円少なくなっているし。
それで、さらにリタイヤする時に2000万円余計に貯めておかなくちゃいけないし。
私たちの世代、生きていくの、スーパーハードですね…
これじゃ、子供3人育てるなんて絶対無理ー。
※グラフの出典は以下より。