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【識学導入】 「思考の癖」をコントロールし、部下を成長させるマネジメント

本記事では、弊社で導入している「識学」のサポートをしていただいている株式会社 識学の弊社担当コンサルタントである新宮様に、弊社での事例を交えて、運用のポイントや導入している中でお伝えしていることなどを語っていただきました。このインタビューを通じて、「識学」の魅力や働く環境の改善策として参考にしていただければ幸いです。

識学導入で大きく変化したのは○○

「識学」は、「意識構造学」からとった造語で、20年以上前に提唱された組織運営理論です。この「識学」では人が物事を認識し、行動に至るまでの思考の働きを5つの領域で説明しています。人はそれぞれ過去の経験や知識によって、その人特有の「思考の癖」を持ちます。この思考の癖によって、事実に対する認識にズレが生じ、これが誤解や錯覚となります。この誤解や錯覚こそが、組織運営に問題をもたらす原因となります。 識学は、思考の癖に紐づく誤解や錯覚の発生要因を特定し、これを発生させないためのマネジメント手法を体系化させたものです。

「識学」公式HPより

この識学を導入したことで以下のことが大きく変化しました。

①「組織図」が不明確で、人によって評価が異なった
  →組織図を可視化できる状態にし、評価者を明確にした

②「評価制度」が曖昧だった
  →評価制度を見直し、シンプルな内容に整えた

③ 頑張ってもなかなか評価されなかった
  →頑張るべきポイント(役割)を明確にし、給与・賞与に直接反映される仕組みになった

改善にあたって、まず初めに約1年かけて経営者と管理職クラスを対象に「識学浸透パック」というサービスを通して、識学のマネジメント理論を効率的に組織の共通言語にする為の土台を作りました。このサービスでは、思考の癖を加味した内容でトレーニングが進行し、これまで良かれと思って行っていた間違ったマネジメント手法を改善することで、正しいマネジメント手法を習得しました。

そのように土台が作られたうえで、1つ目の変化である、「組織図」について整備しました。この「組織図」の整備では、これまで曖昧だった各部門における上司と部下の関係を明確にすることで、人的・組織的ロスカットに繋がったり、2つ目の「評価制度が曖昧だった」といった課題にも、評価者を明確にすることで大きな一手となりました。

識学における組織図の作り方

識学では、必ず1人の直属の上司をつけ、その上司が部下を管理するというのがルールとなっています。
たとえば、現場においては
建築部長→課長→所長→次席→社員 といったように1つの流れを作り、それぞれの直属の上司を明確にしています。
主に現場やプロジェクトごとに部長、次長または課長より部下が枝分かれしています。この社内全体の組織図を書き出し、誰もが閲覧できる状態にする事で、適切な「組織図」につなげました。

直属の上司が誰になるのかを明確に組織図を作成(イメージ)


何を頑張れば給与が上がるのかが分かるわかりやすい評価制度

「評価制度が曖昧だった」「頑張ってもなかなか評価されなかった」という点に関しては、評価制度の改善により、頑張るべきポイントが明確になり、正しく評価されるようになりました。この評価制度の整備は、離職率低減にも期待が高まっています。

新評価制度は、1年を4分割した4クォーターで運用され、3か月ごとに目標を掲げ、達成するためにするべきことを上司との約束として設定します。掲げた目標に向けての動きや成果は、毎週行う週次会議や週報の提出で報告し、上司が把握します。
3か月間の出来は「業務評価シート」を用いてポイント制で表しており、設定した目標の達成度がどれくらいかによって点数が付きます。

評価点数が上半期(5月~10月)・下半期(11月~4月)毎に査定点数となる

イレギュラーな出来事や識学について理解してもらえない場合にはどう対応したらよい?

Q 直属の上司以外から、依頼が時々ありますがその時、部下はどう対応するべきですか?

新宮様 その時は、一度上司に確認しましょう。部下の成長を管理しているのは上司になるので、依頼があったことは部下の成長のために必要な事か?その人でなければいけないのかといったことを判断してもらってください。そういった依頼に対して事前にルールを決めておくと、このやり取りが無駄なくスムーズに進みます。

Q ルールを決めるときに、どんなことに重視するべきでしょうか?

新宮様 そのルールを設けたときに、5人中5人が同じ行動をとるよう定めると良いです。どうしても解釈がズレてしまうと「完全結果」に影響し、「ルール」としての役割を果たさないためです。
※識学において「完全結果」とは期限と状態が明確であること

新宮様 何事においても止まらない約束を決めることも大切です。
定期的に行っている会議でも、次回の内容を明確にし、その会議のゴールを決めることや、やることの締め切りを決める事など、「約束事」を決めて守ることで、成長に繋がります。

Q なかには識学に対して「やりたくない」「理解できない」といった社員がいるかと思うのですが、その時はどう対応するのでしょうか?

新宮様 最初からハードルを高くする必要はないので、まずは小さな目標を設定し、達成に向けて動いてもらうといった簡単なことから癖付けをすることで、ハードルを下げて慣れていっていただく方法になります。

新宮様 管理者はあくまで、部下を管理する立場であるため、部下が自由な状態になってしまうと成長スピードが遅くなったり、頑張るベクトルが違う方向を向いてしまい、上司が評価するにもできない状態になってしまいます。そうならないためにも上司は「リーダーの仮面」を被ることで正しいマネジメントを行うことができます。冷たい人と思われてしまうこともありますが、会社が成長していくなかで必要なことです。部下にとって「いい人」になってしまうのは、上司が一方的に苦しむことになり、それは上司と部下にとって排除するべき要素でもあります。

会社が社員を育てる責任の大きさ

新宮様 会社には、もし会社がつぶれてしまっても社員が社会で苦しまないように育てる義務があります。そんな人材を育てる役割が管理者クラスにはあり、それなりの責任もあります。この会社で、技術をどれだけ研ぎ澄ませることができるか。社会にでたときに社員が生きるよう育てるのが、会社の役割です。

「識学」というマネジメント方法に少しでも興味を持っていただけましたでしょうか。さらに「識学」について知りたい方は、ぜひ識学公式HPよりお問い合わせください。

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