
2024年 21冊目『限りある時間の使い方』
タイムマネジメントについて考えている時にUNIPOS社の代表の松島さんに紹介してもらいました。
全米ベストセラーで、時間と戦っても勝ち目はないとあります。
これかなり良い本で、目からうろこでした。
タイムマネジメントの本を書こうと思っているのですが、かなり影響を受けそうです。
ドッグイヤーしたところをメモしておきます。
永遠を終わらせたもの
・産業革命は時計なしでは決して起きなかった(技術と文明 1934年ルイス・マンフォード)
・工場では数百人の労働者がいっせいに決められた時間に働かなくてはならない
・工場のオーナは、原材料と同じように、労働時間を効率的に管理しようと考えた
⇒時間に値段がつけられた
⇒資本家は、仕事時間に別のことをしている労働者を盗人だと考えるようになる
・時間の発明ですべてが悪くなったのではない、ただ、閾値を越えた
・時間は生活そのものだったのが、「使う」ことができる「モノ」になった
・時間の有効活用ばかり考えていると、物事が思い通りに進まないと強い不安を感じるようになる
⇒時間をうまく使えるかが、自分という人間の価値に直結してくる
ある生産性オタクの告白
・この欠点だらけで、傷つきやすくて、ものすごく短くて、思い通りにならない人生が、ただ一度きりのチャンスだという事実を僕たちは認めたくないのだ
・いつからは完璧な世界がやってくるという幻想にしがみついていれば、目先の安心感は得られるかもしれない
⇒自分は充分であるという感覚は得られない⇒充分というのが、人間には不可能なレベルに設定されているからだ
冷たいシャワーで目を覚ませ
・限界を受入れるというのは、「何もかもできない」と認めることだ
・選択肢を増やすというのは、困難な決断から逃げることにほかならない
・ほとんどのチャンスを逃すことは、当たり前の現実だ。
⇒そうでなければ、そもそも決断に価値はない
効率化ツールが逆効果になる理由
・1960年代にアメリカで人気になった絵本、ビジータウンは活気あふれる楽しそうな街だ
⇒僕たちの現実と違うのは、彼らが無理をしていないことだ
タスク処理能力には意味がない
・あなたが有能だと分かると、誰かが自分の仕事をあなたにやってもらおうと考える
⇒断れずについ引き受けてしまう(他人の期待を無限に受け入れる容器 になる)
時間があるという前提を疑う
・限りある人生を生きるという事は、それがどんなに最高の人生であっても、絶え間なく可能性に別れを告げる過程なのだ
タスクを上手に減らす3つの原則
1 まず自分の取り分をとっておく
⇒給料が入ったら自分の取り分を確保し、貯金や投資に回すのと同じ
2 進行中の仕事を制限する
⇒同時に進行する仕事の数を削るところまで削る
⇒重要なこと3つに絞り、1つが終わるまで、次のことをしない
3 優先度「中」を捨てる
⇒人生でやりたいこと25をピックアップし、トップ5に集中する。そして20を捨てる(バフェット)
デジタルデトックスが失敗する理由
・完璧に没頭できる状態を夢見るよりも、嫌な気持ちをそのまま認めた方が良い
⇒苦痛や退屈を否定せず、今起こっていることをそのまま見つめた方が良い
時間と戦っても勝ち目はない
・どんな仕事であれ、つねに時間は予想以上にかかるものである(ホフスタッターの法則)
何が起こってもおかしくはなかった
・計画を立てることが悪い事だと言っているわけではない
・未来を良くするための努力には何の問題もない
⇒本当の問題は、その努力が成功するかどうかを、今この時点で確実に知りたいと思う心理にある。
⇒それが不安を生むのだ
あらゆる瞬間は最後の瞬間だ
・有名なメキシコの漁師の話
⇒2,3時間働いて、太陽の下でワインを飲んでいる
⇒コンサルタントが、もっと頑張って金を貯めて、引退すればよい
⇒それで何をするのか、太陽の下でワインを飲む
⇒もう実現している
見ることと待つこと
・わからないという不快感に耐えれば、解決策が見えてくる
・忍耐を身につける3つのルール
1 問題がある状態を楽しむ
2 小さな行動を着実に繰り返す
3 オリジナルは模倣から生まれる
時間をシェアすると豊かになれる
・時間はネットワーク財だ。多い方が良いかもしれないが、ひとりぼっちではあまり意味がない。
⇒他人と協力することが不可欠
人生を生きはじめるための5つの質問
1 生活や仕事の中で、ちょっとして不快に耐えるのがいやで、楽な方に逃げている部分はないか?
2 達成不可能なほど高い基準で自分の生産性やパフォーマンスを判断していないか?
3 ありのままの自分ではなく「あるべき自分」にしばられているのは、どんな部分だろう?
4 まだ自信がないからと、尻込みしている分野は何か?
5 もしも行動の結果を気にしなくてよかったら、どんなふうに日々を過ごしたいか?
付録 有限性を受入れるための10のツール
1 開放(もやもや)と固定(上限10の実際にやる)のリストを作る
2 先延ばし状態に耐える(取り組むのは1つ)
3 失敗すべきことを決める
4 できなかったことだけではなく、できたことを意識する
5 配慮の対処を絞り込む(絞り、それ以外の情報は無視する)
6 退屈で機能の少ないデバイスを使う
7 ありふれたものに新しさを見出す
8 人間関係に好奇心を取り入れる
9 親切の反射神経を身につける
10 何もしない練習をする
▼前回のブックレビューです。