見出し画像

2017年 46冊目『鬼速PDCA』

Fin Tech企業のZUUのCEOの冨田和成さんの本です。野村証券で数々の営業記録を樹立し、同社を立ちあげた冨田さんが自身でPDCAを鬼速で回し続け、現在はZUUの従業員が鬼速で回し続けている実践的ノウハウを具体的にまとめた本です。

7万部売れている本で、書評のコメントもかなり高いです。

ROGのTさんからご紹介頂き、著者の冨田さんと食事をする機会を頂き、その前に読んでおこうと手に取りました。

いやー、驚きました。言葉や定義の仕方は異なりますが、スーモカウンターの仲間と実践していた内容と9割程度共通点がありました。

また、リクルートグループでKPIの社内講師を10年ほどしていたのですが、その内容ともかなり共通点がありました。

ですので、私自身はかなり納得度が高いです。

ほんと実践的なPDCAの本です。

1章は、

PDCAに対しての一般的な誤解から始まり、鬼速PDCA:AはActionではなくAdjust:調整の説明です。

上位のPDCAやAから新たなPDCAが始まるという構造が鬼速の特徴です。(あとでスピードの話も出てきます)

2章は、

計画初級編です。要諦は、良い加減(慎重でもなく、大胆すぎないバランス)で計画を立てること。

KGI(ゴール)を定量化する重要性。

現状とGAPを洗い出し、課題を3つに絞る重要性。

その後、KPI可し、解決策と優先度を決めて、見える化し、上位PDCAとの整合性確認について書かれています。

3章は、

計画応用編です。

ロジックツリーを作ること。

一段目はMECEを意識すること。

切り方はプロセスにするとよいこと。

マインドマップを参考にすることなどが書かれています。

4章は

行動編です。

解決策をDOに変換し、優先順位をつけ、絞ります。

DOを定量化し、KDI(筆者の造語)を設定し、さらにTODOに落とし込みます。

TODOにひそむ人のリスクにも気を配るってのも載っています。

5章は

実行応用編です

鬼速で動くためのタイムマネジメントが載っています。

3大原則は捨てる、入れ替える、圧縮する。

重要×緊急で整理する。などが書かれています。

6章は

検証です。

KGIの状況から把握し、順にKPI、KDIの検証に移る重要性が書かれています。

できなかった要因だけではなく、できた要因を突き止める重要性も書かれています。

鬼速を実現する質問も参考になります。

・努力以外の要因を聞く

・再現性を聞く。

7章は

調整です。

検証した後の改善と伸長ですね。

4つに分類できるとあります。

ゴールレベルの調整、計画の大幅な見直し、解決策以下の調整、不要ですね

調整の陥りやすい間違いも載っています。

8章は

チームで実践する鬼速PDCAです。

様々なノウハウが載っています。

条件、3日でのミーティング、見える化のシート、なるほどシートなどなど。

カウンターなどでやっていたことと類似点が多いですね。

我々はPDCAではなく、PDSにひとつDecideを加えてPDDSとして運用していました。

これは、Sの精度を上げるためのDoを1つに絞る必要性を感じていたからです。

そしてPDDSを1周回せる速度を測定し、これを速く回せるようにしていました。

最初1年に数個しか回せなかったのが、1週に数個回せるようになりました。

生産性は100倍以上になったわけですね。

あるいはTTPS(徹底的にパクって進化させるサイクル)を回すことで

このスピードを実現していました。

また優先順位を決める際にはTM法(KT法の日本版)の決定分析を活用していました。

並行してリスク分析のフレームを使っていました。

またプロセスに分けて管理するのもその通りで、これをベースにCSFとKPIの設定をしていました。

いやー、マッチング率が高い本でした!

▼前回のブックレビューです。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?