2015年 5冊目『新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方』
「イスラム国の正体」「分裂する中国」「岐路に立つ日本」など宗教、民族、歴史から池上彰さんと佐藤優さんの2人が対談形式で読み解きます。
ただただ、知的好奇心を満足させられます。
ドッグイヤーをつけたところを残しておきます。
・クラウゼヴィッツの「戦争論」はまだまだ古くなっていない。
・第一次世界大戦の前、皆戦争をしたいと思っていなかった。セルビア人がオーストリアの皇太子夫妻を暗殺したけれど、大国と小国なので2週間くらいで終わると思っていたのに5年にわたる大戦になってしまった。
・イスラム人は爆破されてバラバラになった死体はDNA鑑定しても信じない。西側のでっち上げだと思う。死体が必要なので、ドローンに顔認識装置をつけ、釘のようなものを発射させる装置が開発されている。
・イスラム国の4割は外国人。
日本でも文学界と言う雑誌にイスラム国の内容が寄稿され、掲載されている。裾野は創造以上に広い。
・現在の戦争を担う傭兵の民間会社が存在する。
・エボラは致死率が高く、従来は人と接する前に死んでいた。
今回は人工密集地まで来てしまったのが従来との違い。
・世界各国で民族問題が起きているが、56の民族を抱える中国が今後の火種。
・フランスでは公に宗教を象徴するものを身につけられない。キリスト教でも大きな十字架はダメ。それ同様にブルカ禁止法があるが、これはイスラム教にとってはとうてい受け入れられない。
・富の偏在が大きくなっている。ビルゲイツの資産はヨーロッパ諸国の予算を上回り、アフリカのGDPをも凌駕する。
・慰安婦問題はアメリカの遠隔ナショナリズム(アメリカにいる外国人が母国のことを応援する)が深刻
・ナショナリズムは血統的と領域的の2種類がある
・民族独立問題は今後も続く
・ヨーロッパの南北問題。北は働き豊かで、南は働かず貧しい。これは一国内でも同様の傾向がある。
・永世中立国であったベルギーはドイツが約束を守らなかったため蹂躙された。周囲が一国でも守らないと成立しない。
・アラブの春の後、過酷な夏(比喩)になっていて民主化などまったく進んでいないといころが大半。
・北朝鮮がミサイルを打ってきている時に経済制裁解除する日本政府は異常。
・日中が過去戦争を行ったきっかけは朝鮮半島の勢力争いがきっかけ
・アラブ人は外見は白人だが、まったく違う人たち。
・情報は信頼できる人から入手が基本。
・CNN日本語版がとても良い。ウォール・ストリート・ジャーナルの日本語版の有料版がとても良い
▼前回のブックレビューです。
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