2016年 66冊目『日本の持続的成長企業「優良+長寿」の企業研究』
私も10年以上前に属していたリクルートマネジメントソリューションズの本です。
定量分析があることで、とてもリアリティがあります。
凄く丁寧に分析をしています。
対象は、50年以上の歴史、30年以上にわたって株価が概ね上昇している会社群です。
さらに、公表資料による情報収集が可能な8社(社史、書籍、記事、事例研究)+インタビュー
とRMS人材マネジメント調査2009、ワークス人材マネジメント調査2005、RMS DNAサーベイについて定量分析をしています。
社名でいうと、次のような会社群です
イビデン/花王/キヤノン/信越化学工業/武田薬品工業/トヨタ自動車/本田技研工業/村田製作所/ヤマトホールディングス
そうそうたる企業群です。
データ分析の結果、持続的成長のマネジメントについて
組織能力、組織人材マネジメントの鍵、価値基準などでユニークな分析結果が出ています。
「組織能力」
3つの観点それぞれでどの階層のどのような行動が重要かが分かります。
・実行・変革力
長期とスピードを両立させるリーダーシップを発揮させる「経営トップ」
環境変化に柔軟な「組織風土」
理念を理解し、現場でイノベーションを推進する「中間管理職」
・知の創出力
誇りを持ち率先行動する「一般社員」
多様性と一体感を重視する「組織風土」
知を連結する「中間管理職」
・ビジョン共有力
現場感覚をもち変革を推進する「経営トップ」
ビジョンを体現し浸透させる「経営トップ」
ビジョンをブレークダウンし浸透させる「中間管理職」
「組織人材マネジメントの鍵」
は5つがポイントです
①柔軟な組織構造・人材配置
②場の構築
③プロセスの評価
④長期視点での人材採用・開発
⑤制度の意味づけと進化
「価値基準」
は3つの観点でそれぞれの矛盾を統合することが重要です
"社会的使命の重視と経済的価値追求"
"共同体意識と健全な競争"
"長期指向と現実直視"
とても納得感が高いですよね
▼前回のブックレビューです。
▼新著『業績を最大化させる 現場が動くマネジメント』です。
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