2015年44冊目『全員経営』
※以下は2015年にFBに投稿された内容です。
野中郁次郎先生の本です。
TTPS勉強会に電動バイクで有名なテラモータース(この本の事例で取り上げられている)の徳重社長をお呼びしたのですが、その課題本でした。(私は体調不良で参加できませんでした。残念)
自立分散イノベーション企業成功の本質とあります。
中身含めて納得感が高いです。
レベルはわかりませんが、テックやカウンターでボードのみんなとやっている経営もそうだと思っています。
私は物事を「構造」と「水準:レベル」でざっくり捉える癖があります。
この本の内容と私のマネジメント観は「構造」は同じで、「水準:レベル」は比べることが難しいので分からないかなと思っていると言うことです。
世の中の変化は大きくて、速いので、特定のマネジメントだけで経営をするのは困難だと思っています。
ましてや私が担当させていただいている分野は私自身が未経験です。
このような場合は特に、顧客接点を中心とした現場の声をいかに経営に生かすのか?
それがこの時代を勝つポイントだと信じています。
ですので、「全員経営」と言う言葉に対して「そうそう」と思った人は、ぜひ読まれると良いと思います。
日本企業の強さは、元々「全員経営」にあり、アメリカの一部企業は社内SNSなどを活用し、「全員経営」に取り組み出しているそうです。
この本では、いくつかの「全員経営」を行っている会社の事例とそこから抽出できるマネジメントノウハウと関連する講座と言う組み合わせで構成されています。
取り上げられているのは、
・JALの再建:JALフィロソフィー、アメーバ経営による収支見える化と意識変化
・ヤマト運輸まごころ宅急便:顧客接点であるセールスドライバーの意見をマージナルマン(媒介者)が人をつなぎ、ビジネスとして成立させた高齢者向け宅配サービス(見守り機能付き)
・7&iセブンプレミアム:社内に根付く仮説検証サークル、社外とのフェアな関係から作り出している、他社の3倍のPB商品。NB商品よりも高い値付け。
・小惑星探査機「はやぶさ」:現場を信じ、短い時間で高い要望をすると組織を超えて実行できるアイデアを出してくる。
・釜石の奇跡 津波防災教育:津波が起きた場合は、まず自分が避難する。
それが周囲の避難を促進し、結果として多数の人を救う。つまり、リーダの指示にしたがうのではななく、トラブル時に自分で判断できる教育により、学校にいた生徒全員無事を先日の津波災害で実現。
・テラモーターズ 電動バイク日本一:現場への権限移譲とマルチタスクで短期に市場獲得。
・良品計画 MUJIGRAM:現場の声を生かしたマニュアル作成と育成で業績復活。
・ダイハツ ミラ イース:企業内特区とタスクフォースへの完全移籍で退路を立ったことと現職場の利益代表になることを防ぎ、ヒット商品を短期間で開発成功。
その他小ケースとして
・伊那食品工業(売上目標なし、年功序列、取引先に値引き要求なしで、増収増益、給与増加など実現)、メガネ21(社長任期制、内部留保極小、情報全て開示などで売上増加)、未来工業(ノルマ、ホウレンソウなしなのに高収益)、三鷹光器(学歴資格不問の採用、型破りな人材育成で世界一連発)、植松電気(指示待ち社員とロケットを作った北海道の会社。この社長のYTUBEは感動ものです)
などがあります。ここを読むだけでワクワクします。
お勧めです。
▼前回のブックレビューです。
▼PIVOTに出演しました。よかったらご覧ください。
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