2015年 30冊目『「3人で5人分」の仕事を無理なくまわす! ― 「欠員補充ゼロ」の職場術 』
ワークライフバランスの小室淑恵さんの本です。
先日、同社主催の勉強会があり、そこに参加したので、その際に頂きました。
小室さんには、テックのマネジャー向けに講演もしてもらいました。
リクルートグループの人事系のキーパーソン向けにも講演頂きました。
その講演内容のエッセンスが詰まっている本です。
700円の文庫本で、お得ですね。
私はそれらにも参加したので、3回めの復習になります。
私がなるほどと思ったのは、人口ボーナス期とオーナス期の話です。
人口ボーナス期とは人口が増加しているタイミングの国の話です。
日本も高度成長期が当てはまります。少し前の中国、現在の東南アジア、今後のインド、アフリカなどが当てはまります。
この期間は、自然に国がどんどん栄えて行くのです。
その際は、極端な話をすると、男性の労働力を長時間使い、第二次産業にフォーカスすると良いのです。
ところが経済が発展してくると、教育も進み、少子化になり、人口増加が止まります。減ってくるタイミングをオーナス期と言います。
1つの国にボーナス期は1度。オーナス期に入った日本は、ボーナス期に戻ることはありません。つまり、ボーナス期の労働施策再びと言うのは無理があるのです。
オーナス期になると多様な人材を活用する必要があります。ワーキングマザーは、その代表例です。
また、同時に高齢化が進みます。
そうなると、介護の問題も出てきます。数年後に子育てや介護に無関係な労働者の割合はどんどん減って行きます。つまり、時間に制約がある中で働く人が大半になるのです。
そのような環境で、どうやって従業員の生産性を高めるのか?それが大きな命題になってくるのです。同社はそのコンサルティング会社で、同社自身も6時以降は仕事をせずに10年以上増収増益を続けています。
小室さん自身も2人のお子さんを持つワーキングマザーでもあります。
仕事を朝夜メールで測定、見える化し、改善点を見つけ、現場主導で改善し続ける。そのような方法論を提示してくれます。
テックでもマネジャー向けに講演して頂いたあと、実は現場では既に様々な活動をしていたとマネジャーから報告を受けました。
不覚にも知りませんでした。そのノウハウを内部でも共有しています。
小室さん自身、とてもインパクトがある方で、内容に加えてプレゼンの勉強にもなるので、機会があれば話を講演も聞かれると良いですね。
TEDやYOUTUBEでも見られます。
本も、もちろんお勧めです。
▼前回のブックレビューです。
▼PIVOTに出演しました。よかったらご覧ください。