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定性的なものを定量的に表す方法
こんばんは。なかのたいです。
今日は、定性的なものを定量で表す方法について考えていきます。
こんな方におすすめ
目標を決めたが定性的な目標になり、できたかどうかが判別できない
上司に定量で表現しろと言われたがどうしていいかわからない
定量思考を身に着けたいが本を読んでもいまいちわからない
業務の振り返りが定性的になり何がどうなのかよくわからない
定量で表現できる人ってかっこいいから自分もそうなりたい
そして、これは何かの本に書かれていたとかの内容ではなく、私が仕事をする中で勝手に身についたやり方です。
もしかしたら何かの本や記事に書かれている内容とかぶるかもしれませんが、ご自身でいいとこ取りをして自分のものにしてください。
定量で考える必要性
これはいろんな考えがあるかと思いますが私の考えは下記です。
自分で振り返った時にわかりやすい
客観的な見え方にブレがない
数字は嘘をつかない(定性に逃げるなど言い訳ができなくなる)
例えば、『今月は読書を頑張った』は定性的ですが、『今月は200ページのビジネス書を5冊読んだ』は定量的ですよね。
そして、定量的の方が状況がわかりやすいことも一目瞭然かと思います。
”頑張った”なんてひろゆきさんから言わせれば「それってあなたの感想ですよね」で片づけられます(笑)
このように、”頑張った”などの主観は人それぞれ違いますし、自身の中でも時間が経てば感覚なんて変わるものです。
しかし、数字で表すことで主観はなくなり、あくまで事実ベースでどうなのかを表現することができます。
これは、振り返る際などもそうですが、目標設定などにも役立つのでぜひ最後までお読みください。
定量的に物事を考える3つのステップ
定性的な表現があった際に、それが実現するのはどのような状態かを定義する
その状態にたどり着くために何をどれだけすればその状態にたどり着けるのかを仮説立てする(事実ベースでもOK)
上記の1・2を組み合わせ、定性的な表現と入れ替える
こんな感じです。
これだけだとわかりにくいかと思いますので、以下、例を2つほど考えてみます。
例1:「あのコンサルタントは人気が高い」を定量化する
見ての通り「人気が高い」は定性的ですよね。
では、先ほどの3ステップで考えていきます。
〇 ステップ1:それが実現するのはどのような状態か定義する
人気が高い・・・
例えば下記のような状態って人気が高そうじゃないですか?
お客様から評判がよくお客様からの紹介でお客様を獲得している
いろんなところからセミナー講師によく呼ばれる
けどこれだけだとまだ定性的で、紹介が1件だけとか、セミナー講師もたまたま知り合いから2回呼ばれただけかもしれませんよね。
〇 ステップ2:何をどれだけすればその状態に到着するのかを仮説立てする(事実でもOK)
先ほどの『紹介が出る』と『セミナー講師に呼ばれる』ですが、下記であればどうでしょうか。
お客様満足度を図る5段階のアンケートでは、アンケート回答者30名中最高評価をした人が27名(9割)おり、その27名の内14名(5割強)が、そのコンサルタントに別の人を紹介した
〇〇市の〇〇系の団体8つの内、5つの団体からセミナー依頼があり、今月だけでも計10本のセミナー登壇依頼が来ている。また、累計のセミナー登壇回数は5年間で300回にのぼる
どうですか?
一気に定量的になり、しかも人気がありそうですよね。
〇 ステップ3:定性的な表現と入れ替える
そして、最後の元の文章と組み合わせます。
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あのコンサルタントは下記の2点から人気が高いと言える
1:顧客満足度が高く紹介が多く生まれている
(補足)お客様満足度を図る5段階のアンケートでは、アンケート回答者30名中最高評価をした人が27名(9割)おり、その27名の内14名(5割強)が、そのコンサルタントに別の人を紹介した
2:複数のセミナー依頼と豊富なセミナー経験がある
(補足)〇〇市の〇〇系の団体8つの内、5つの団体からセミナー依頼があり、今月だけでも計10本のセミナー登壇依頼が来ている。また、累計のセミナー登壇回数は5年間で300回にのぼる
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こんなイメージです。
これは過去の実績などから出すことができるのでそこまで難しいことではないですが、未来(目標設定など)についても同じようなことはできます。
次の例が、定性的な目標を定量化する例です。
例2:「目標、介護業界の知識を身に着ける」を定量化する
次は、この定性的な目標を定量化してみます。
〇 ステップ1:それが実現するのはどのような状態か定義する
こんな状態はどうでしょうか。
介護業界に関する本を多く読んでいる
介護業界で働く人との会話内容でわからない部分がほとんどない
介護業界に詳しい知り合いから「業界の知識が身についている」というフィードバックをいただけた
なんか、ある程度業界知識がありそうな感じがしますよね。
〇 ステップ2:何をどれだけすればその状態に到着するのかを仮説立てする(事実でもOK)
では、次にこちらです。
先ほどの、『読書』『業界人との会話』『フィードバック』、これに数字を付け加えていきます。
介護業界に関する本を1か月で5冊読み、その本の内容について介護業界に詳しい知り合い5人にアウトプットを行い、5点満点で”業界理解度”について評価をしていただく。そして平均4.0以上の評価を獲得する
介護業界で働く人3名と1時間ずつ『介護業界の現在と今後について』というお題で会話をし、それを録音する。話し合いの後、その録音データを文字に起こし、業界に関する言葉の9割以上が理解ができている状態
これがもしできれば業界に関する知識は身についていそうですよね。
〇 ステップ3:定性的な表現と入れ替える
最後に、、
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この3か月の目標は『介護業界の知識を身に着ける』ことをテーマに下記2点を実施する。
1:業界に関するインプットとアウトプット
(補足)介護業界に関する本を1か月で5冊読み、その本の内容について介護業界に詳しい知り合い5人にアウトプットを行い、5点満点で”業界理解度”について評価をしていただく。そして平均4.0以上の評価を獲得する
2:業界人との対談を実施し、詳細に振り返る
(補足)介護業界で働く人3名と1時間ずつ『介護業界の現在と今後について』というお題で会話をし、それを録音する。話し合いの後、その録音データを文字に起こし、業界に関する言葉の9割以上が理解ができている状態
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このように、定性的な目標を定量化し具体行動まで落とし込むことができました。
※ここでは少しごりっと数値化している部分はありますので、どこまでの定量化を求めるかは、自身またはその組織の中でのバランスを確認してみてください。
まとめ
今回は、定性的なものを定量に落とし込む作業をやりましたが、定量的な思考ができるから偉いとかそういうことはないと思っています。
定性的な表現しかできない人を見下すような人もいますが、そういう人がいた時は無視してください(笑)
定性的に表すか定量的に表すかはあくまで手段です。
その中で、組織で働く以上は、やはり定量的に表せることで客観的にわかりやすいし、周囲の人とも共通認識を持てるので仕事が進めやすいです。
また、個人的なものであったとしても、振り返った時にできている実感を持てたり、何をすればいいのかのロードマップの作成にも役立つので、定量化は有効な手段かと私は思っています。
今回共有した方法もあくまで手段ですが、もし定量化にお困りであれば、上記のような作業で定量化ができる頭を作ってみてください。
最後に
「そんなに具体的な目標設定しないといけないの!?」とお悩みの方は、正直そんなことはありませんので、▼こちらの記事も読んでみてください。
また、きっちりやりすぎてしまう方がこの作業を行ったときに陥るのが、「どこまで考えればいいの・・・?」と完璧主義チックになってしまうことです。
そんな方は▼こちらの記事を参考にしてみてください。
そして、考えた目標などは、▼こちらの記事のような形でタスク管理を行います。
そんなのモチベーションが続きませんという方は、▼こちらの記事の考えを読むと少し考えが変わるかもしれませんので、よかったらどうぞ。
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