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もともと書こうとしてたのは上のやつのようなことでした。 (以下本文横書き) しんどいのは嫌いだ。中学に上がった時、サッカーはもう辞めようと思っていた。練習が嫌いだからだ。けれど親も友達もみんな僕がサッカー部に入るものと思い込んでいたので僕はそれを裏切れなかった。スパイクやウェアだってそう安いものではない。僕の持っている服と言えばサッカー用のジャージか制服しかなかったのだ。高校に入学したての頃、軽音楽部の見学へ行った。僕はギターを手にしたこともなかったけれど「階段途中
ねれないね。コーヒーでものむ?余計ねれないよ。じゃあレモネード。僕はホットミルク。あたし牛乳嫌い。しってるよ。 やかんを火にかけマグカップをふたつ用意しキッチンにもたれスマホをいじっている間にユズは寝息をたて始めた。やかんの蓋がおかしそうに震える。火を消して湯気をたてるやかんを放置し牛乳を注いだマグカップを電子レンジにかける。レモネードの粉末が入ったマグカップにはラップをして、どうしようもないなと思う。どうしようもなく苛々する。理由はない。目の前にはない。うまく説明
(以下本文横書き) 彼女できたらパチンコやめる、と森さんは言っていた。パチンコを続けている間に彼女ができることはなかった。しかし今月、極端に負け続けたことをきっかけにパチンコを辞めざるを得なくなると彼女ができたらしい。因果を逆転させるんや、と森さんはドヤ顔で言った。 「つまりパチンコやめると彼女ができると」 「そういうことになるな」 「もともとやってない僕は?」 「まず始めるとこからやな。教えたろか?」 「やめたんじゃないの」 まあまあ、と森さんは急須からお茶を注ご