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「犬神様に守られてるから大丈夫だって」 Rはもう四杯目になるメロンソーダをドリンクバーで継ぎ足してくると座りながらそう笑った。4ヶ月ぶりに帰郷した地元は相変らず山と田畑しかなく夜になると遊びに行ける店などカラオケかファミレスくらいしかない。そんなわけでお盆休み深夜のサイゼリヤは同世代くらいの男女と外国人で溢れかえっていた。 「おまえんちキリスト教だろ」 Sが最近吸い始めた煙草をもみ消して新しいものを一本取り出しながら言った。 「それはばあちゃんからだしうちはもとも