知られざる 缶詰・瓶詰の魅力
こんにちは、さかな一代の中乃一です。
大変ですよ!冷蔵庫、冷凍庫がいっぱい!
ニューノーマルな生活、物理的接触機会を減らしながらの生活、リモートに置き換えられながら社会の再構築が進んでいます。それでも人は生きていかなければなりません、つまり食べなくてはいけません。そんな中で、ぼくたちのような食品ECサイトも台頭してきました。
そうでなくても、ご近所のスーパーや大型卸流通店舗でのまとめ買いも含めて、接触機会を減らすだけでなく、お買い物の回数が減って有効に使える時間が別に出来ると、また違う価値が生まれてみなさんの生活に根付いて行っていますね。
でも、ご家庭の冷蔵庫や冷凍庫は、既にいっぱいいっぱいでは?
そこで注目されているのが、常温で長期保管できる、缶詰/瓶詰の食材たち。ここ最近は「ご当地缶詰/瓶詰」を含む、おしゃれな「グルメ缶詰」に注目が集まっていますね。さかな一代でも、日間賀島のしらすの網本さんの作った「海ソース」や「食べる鮭ラー」といった面白い企画の缶詰/瓶詰を紹介しています。
店頭を覗いてみても、近年の中身の進化はすごくて、工夫されたお惣菜が缶詰になってきています、単に長期保管ができる食材としてだけでなく、そのまま美味しく食べられることが、時短社会での優れた価値だと気が付いたからではないでしょうか。某コンビニの「ブリ大根」を食べてみて、温めなくてもフタを開けたら、すぐ美味しい、すごく美味しい(古い?)ので、とっても便利で、ファンになってしまいました。
これを作ろうものなら、、、調理の手間や後片付けやら。。それが、「パカッ」ですから、便利な世の中になったもんだ、感心です。
そんな注目の時短系のニューカマーが増えるなか、食材としての缶詰の世界では、王者ツナに、伏兵サバが下剋上を果たすなどの順位変動はあるものの、まだまだ定番の缶詰も根強い人気があり、今なお市場は拡大中です。
缶詰のフタを閉めるシーマー市場の成長は、今後の缶詰市場の成長の証拠でしょう。
缶詰・瓶詰はいい事だらけ
缶詰の不思議。常温でも開封しなければ長期保存が出来るのはなぜでしょう
? 缶詰は完全密封して加熱殺菌しているので、保存料や殺菌料を使わずとも中身が腐敗・酸化することなく、常温で長期保存が可能です。魚に限らず、肉、野菜、果物など、種類が豊富で開けてすぐに食べることができ、日持ちがするので備蓄にも最適です。
日本缶詰・びん詰・レトルト食品協会様のページがありますので、ご紹介しておきます。
ぼくたちは、豊洲市場のさかなの人ですので、魚類の缶詰の利点をお話すると、カルシウムをはじめとした栄養が豊富に摂取できるということ。缶詰の生産での、熱加工を「炊く」という言葉を使いますが、併せて加圧処理されます。ご家庭の圧力鍋の要領ですね。だから、カルシウムが豊富な、お魚の骨もやわらかく、気にならなずに美味しく摂取できてしまいます。
また、これは、原料の歩留まりの良さ、から来る買いやすいお値段設定につながっています。大切な海産資源の、捨てるところが少ないわけだから、SDGsだね!
たくさん出来上がる 数が少ないと割高。。
まさにいいとこづくしのお魚缶詰、と言いたいところだけど、作る方の敷居はそんなに低くありません。昔ながらの(?)、小さな小さな地方の缶詰工場は今は少ない。無添加でさらに長期保存に耐えられる、こんな便利な食材を生み出す現場は、しっかりと衛生管理基準が守られ、それなりの機械化が進んでいる。工場たった1日の稼働でも、かなりの量を一気に作ってしまう。だから、ごく少量の生産量では、逆に販売価格が割高になってしまう。
「ご当地モノ」「お取り寄せモノ」の価格が割高なのは、ブランド的な価値以上に、このあたりの大人な生産事情で、お高いものとなってしまう。
そうなると、みなさんに毎日食べていただく、日常的なお惣菜の缶詰を開発するとしたら、それなりの量を販売する大手さんに限られてしまうかもしれませんね。
保存食事情 相場が崩れた時が美味しい時
缶詰の存在は便利、これからの拡大も期待できる。生産者さんにとっても、その存在はありがたいもの。
お魚事情でいえば、浜で、お魚が高く売れる時には当然高く売りたい。でも、たくさん獲れればお安い。それが相場です。
初物に対する需要はあって、数量が少ないから高価だけれども、そのお魚の旬が来て、たくさん獲れるにつれてお値段は落ち着いてくる。
お魚の相場は、需要と供給で決まるものなので、旬で魚が多くあがることで供給が過剰になり、相場が崩れた時に、大量に缶詰加工品にしてバランスを取りながら、市場へ供給できるというもの。缶詰のお値段が低価格でお得なのには、このギャップを突いた商材として成立してきた背景があります。
相場の落ち着いた時の、美味しいお魚の「旬」を缶に詰めて、新しい価値を生む商材が缶詰。浜の知恵ですね。
結果、リーズナブルに消費者のみなさんに提供できて、供給過剰によるフードロスを防いでいる、優秀なバランサーと言えますね。
お手軽で、本格的な味わいの缶詰商材が続々発売されて、いまなおその魅力は拡大中です。さかな一代の大人たちも、今後の缶詰・瓶詰事情には大注目です。
もしも、さかな一代が開発にかわるならどうするか?
それ自体でお料理として成立していながら、ひと手間を加えることで、お料理する人のオリジナリティが出せる、そんなお魚惣菜の缶詰が、いつか発売出来たら嬉しいです。
それでは、また次回をお楽しみに!
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