◉おはよう。
なかにしの朝は早い。
6時半。
だいたいこの時間には目が覚める。
年齢のせいもあるが勝手に目が覚める。
早起きは一日をたっぷり使える気がして嫌いではない。
人間不思議なもので寝る前に
「明日はこの時間に起きる」
と思って布団に入れば寝てる間も意識しているのかピタリと起きれたりする。
もちろん朝が苦手な人もいるので一概には言えないのだが。
先日の事。
送迎で朝6時45分に自宅までタクシーが来るという。
私のような生き物には実に贅沢なお話があった。
朝にタクシーが迎えに来るというだけで俺もついにここまで来たのかとテンションが上がり心は弾む。
明日は5時半に起きて快適に朝ご飯を食べてシャワーなんか浴びちゃったりして優雅にタクシーを待とうか。
5時半に起きるぞと意識しながらそのまま布団に。
そんな日に限っていつもより深い眠りに落ちてしまった。
目が覚めたのは6時45分。
意識していただけで目覚ましを忘れていた愉快ななかにしさん。
優雅な一日がいきなりピンチから始まった。
そんな時、なかにしの一日一膳貯金が引き落とされる。
一日一膳貯金とは毎日良い行いをする事によりいざという時に救いの手が差し伸べられるという自動引き落としシステムの大変有り難い貯金なのである。
スマホにマネージャーさんからLINE。
「到着遅れているそうで7時着になります。申し訳ありません!」
おいおい。今目覚めたのにこちらが優位に立ってるじゃない。
さすが一日一膳貯金。
私は見事にトラブルを回避した。
15分あれば何とか行けると急いで準備していたら5分後にまたLINE。
「着きました」
え。一日一膳貯金はどうなった。
引き落とした額が足らなかったのかい。
再び劣勢。
急ぎに急いで心拍数は爆上がり。
最後は何とか運転手さんにあなた寝坊しましたよね感を与えないまま私はタクシーに乗り込んだ。
毎日の早起きも過信していればこのザマである。
しかしなぜちょうど6時45分に目覚めたのか。
それは5時半に起きる意識より6時45分にタクシーが来るのでついに俺はここまで来たんだという喜びの意識が勝っていたからである。
ちなみに実際は私がここまで来たという訳ではなく。
この日の現場がかなりの遠方で最寄りに駅もない為、電車よりも車の方が早いという理由でタクシーは来た。
陽気ななかにしさんである。
44歳。
今日も良い天気。
それではまた。
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