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たまには、大泉洋のようにボヤいてみたい・・・

 ころんだことのある人は
 立ち上がる方法を知っている
 福島正伸

4年ちょっと前、今住んでいるアパートを見た時は、
「ここに住みたい!」と強く思った。
駅近で周りにコンビニも郵便局も病院も歯医者も旨い店も何でもある好立地。完全リフォームが終わったばかりで新築のように見えた。

なんせ、当時、会社倒産・自己破産した身。住む場所も決まらないかもしれない状況だった。俺は、はなから審査の対象にならないから、当時パートをしていた妻が審査を受けることになった。
「はっきり申し上げて審査通過は難しいかもしれないので、第5希望くらいまで考えておいてください」
破産管財人から、専門の不動産屋さんを紹介され、俺のマンションの売却手続きから新しい物件を探すまでやってくれた。
それが奇跡的に第一希望のアパートに住めることになったのだ。

ところが、住んでみると建物の老朽化による支障がいろいろ出てきた。
それが、今月一気にきた。

毎度のことながら、風呂の栓を抜くと浴室の排水溝からお湯が逆流して溢れ出してきた。高圧洗浄をした業者さんの説明によると
「水道管が古くてたるんでいるので構造的な問題で詰まります。だから定期的に高圧洗浄をかけることになると思います」
一度大型連休を挟んで業者さんが来られなくて、ダムの決壊のごとくキッチンに水があふれ出て浸水してしまったこともあった。

今回、管理会社に連絡すると、
「24時間サポートのホームマイスター24さんのほうに連絡お願いします!」
「高圧洗浄をお願いしたいのですが・・」
「業務範囲内でチェックさせていただき、応急処置では難しいと判断した場合に業者さんから管理会社さんに連絡し許可をもらってから高圧洗浄という手順になります」
「いえいえ、初めてならわかるけど、ここに4年以上住んでいて何回も高圧洗浄やってんの。だから応急処置では無理なのはわかってるんだけど・・・」
「高圧洗浄は業務範囲外でして・・・」
回りくどい対応にブチ切れてしまった。

そもそも管理会社に記録は残ってないのか?マニュアル通りの対応ではなく、一人一人に寄り添う対応ができないものか・・・

チェックをしに来た若い業者さんは丁寧に聞き取りもして40分も時間をかけてくれた。流し台とお風呂の排水溝は手動のローポンプで応急処置を施し、浴槽に60度の高温でお湯を貯め、栓を抜くと排水溝から溢れ出す写真を撮り、「髪の毛も詰まってませんしローポンプで治せるレベルではなく高圧洗浄が必要なので管理会社に連絡を入れておきます」。なんだか完璧な対応に感動した。

当日は3時間かけて浴室の排水溝だけでなく、ブルーシートを敷き、トイレの便器を外に出してトイレも洗濯機の排水溝も全てに高圧洗浄をかけた。こんなことは初めてだった。

ところが、これで終わりではなかった。
翌日、階下の住人から水漏れがあると管理会社にクレームが入った。

今度は業者さんがすぐに駆け付け流し台の下に入っているもの全てを取り出し、コンクリートに穴を空けると水漏れが見えた。おまけにシンクの水道の蛇口を抜くと腐って折れてしまった。
「この水漏れは、住んでる人は、わからないですね」
その日からガスも給湯も止まり6日間、ガスと給湯が使えない生活が始まった。

翌週の月曜日から3日間の室内工事が始まった。これが想像を超えていた。
すべてのものはビニールで覆われ養生ボードが全部屋に敷き詰められた。
ベランダの給湯から配管を壁を這わせて部屋の壁に穴を空け、寝室、押し入れ、トイレ、浴室の天井に30cm四方の穴を空け配管を通し、流しの蛇口に繋げるため、流し台のコンクリートにも穴を空けた。現場作業員は次々と増え、ガス会社の人も加わり5人になった。業務用のデカい掃除機かけて爆音で地響きを感じた。さらにコンクリートに穴を開ける音も耳をふさぎたくなるほどだった。

日常に感じるストレス・・・どんなに息子が可愛くてもストレスはある。だから子育てや家事のストレス、書きたいことが山ほどあるのにアウトプットできないストレス・・・それに加えて今回の非日常な修繕や工事のストレスが加わったことが原因か・・・

「あと1日で作業が終わる」と気が緩んだ結婚記念日を祝った日の夜から40.2度の発熱。1週間も熱が上がったり下がったりを繰り返し寝込んでしまった。

今まで絶対的な揺るぎない自信。それは体力と免疫力、病気にならない丈夫なカラダ。それに強いメンタル。先月夏風邪で2週間も寝込んだ。今月は1週間高熱で寝込んだ。自信が揺らぐと、人はこんなにもろくて弱いものなのか・・・ベッドで何もできない自分をもどかしく思い、「クッソー、どうなっちまったんだ俺・・・」と、もがき苦しんだ。


ところが、熱が下がると不思議と良い面にフォーカスできた。

息子と歩いて銭湯(天然温泉)に行ったこと。息子の銭湯デビューは終始笑顔だった。俺のデスクを北向きから南向きに移動し、デスク周りをスッキリさせたことで集中してモノが書けるようになった。風水的にはどうなんだろう・・・チェックすると南向きは俺に合ってるようだ。流し台の下の棚には賞味期限や消費期限切れのものもあって全部処分、整理できた。息子が使わなくなった大きな玩具は粗大ごみとして処分した。

そう、部屋がスッキリと片付き、心にゆとりが生まれ、理想のシンプルライフに少しだけ近づくと、気分が前向きになれたのだ。
そして、片づけていたら還暦の時にもらった長女からの手紙が出てきた。
読むと俄然、スイッチが入った。
思いをカタチにするため、一日一日を丁寧に生きる。

 問題、困難、逆境、試練、
 後悔、失敗、苦境、人間関係、
 全ては自分を成長させてくれるためにある。
 福島正伸

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