【セミ捕り】
自然がいっぱいの幼稚園。以前「蚊が多い」とHPで話しになりましたが、またここのところ蚊が出てきました。幼稚園に来るときは虫除けスプレーをしてきてくださいね。害虫防除の消毒もしているのですが、それも一時。雨で流されちゃうと効き目もほぼ0になってしまうのです。
さて、蚊の他にも幼稚園には沢山の虫たちがおります。園庭を我が物顔で飛んでいるオニヤンマ。さくらの小枝にちょんと陣取っているトンボ。滑り台の間をひらひらと舞っていくアゲハチョウ。それに桜の木の幹にしがみついているセミ。セミ以外の虫たちはしゃべらない…もとい、鳴かないので害はないのですが、このセミときたら梅雨時の蛙と一緒で一斉に鳴くもんだから、本当に幼稚園はにぎやか。事務所の隣の桜の木で鳴かれると電話も聞こえにくくなっちゃうんですから大変です。
でも鳴いてわざわざ自分の居場所を知らせてくれるセミは、お友達にとっては格好の餌食です。「たかちてんてー網!あみかして!セミがいるんだよぅ!!」って事務所に駆けてくるのは大抵年長組の男の子。網を持ち鳴いているセミを捕まえようとするのですが、生憎セミは高い所で鳴いています。するとまた事務所に駆けて戻ってきて!「たかちてんてー届かないからこっちにきて捕ってよぅ!」って、網を突き出すのです。
「よしよし、セミ捕り名人のたかちてんていがセミを捕ってあげよう」なんてズンズンと出陣するのですが、そのセミは途方もなく高いところに留まってて「おぬし本当にあれを捕れというのか?」とお友達の顔を見下ろします。その見下ろしてみるお友達の表情といったら、目はハートになっていてセミをまっすぐ見つめ「はやくっ!はやくっ!」って他の事には目もくれないとても良い顔をしています。
そんなお友達に根負けしたたかちてんてい。「しょうがないなぁ、裏技使って捕ってあげよう」なんて虫取り編み二つをガムテープでくっつけて倍の長さの虫取り編みをつくり、ホントに高いところにいるセミを「えいやっ!」と捕まえました。もちろん年長組の男の子は、おしっこがちびっちゃうんじゃないかと思うほどの歓喜の声をあげ「たかちてんていってあったまいいねー!!」って、尊敬のまなざしで先生を見上げ、網の中におもむろに手を突っ込み、セミをゲットするのでした。
【2005.0909】