「七騎落(しちきおち)」 その2
能楽協会主催「日本全国 能楽キャラバン!in 神奈川」公演として、2022年1月5日(水)、鎌倉芸術館小ホールにて、源平合戦の最中に生まれた親子のドラマに焦点を当てた名作、「七騎落【しちきおち/Shichikiochi】」を上演致します。主従の恩愛、親子の情愛に揺れ動く、主役の土肥実平の心情。親子の今生の別れと予期せぬ再会。そして祝宴の舞と、場面が移り変わる様を想像して楽しむ曲となっております。また和田義盛が源氏方につく場面も描かれ、源氏方旗揚げのきっかけもつかめます。
狂言は、石橋山の合戦を語る名曲、「文蔵」を野村萬斎師に演じて頂きます。冒頭は古典芸能解説者、葛西聖司氏に見どころの解説をして頂きます。 能には、前方スクリーンにて現代語訳を投影しまして、より理解を深めることの出来る公演となっております。
というわけで、稀曲「七騎落」の解説をお話ししていきます!
② 七騎落 その2
義実の言葉に「命を二つとはどう言う意味だ⁉️」と聞き返す実平。
義実は「昨日の合戦で息子の義忠は討ち死にした。親子は一体二つの命では無いか。実平殿はこの舟に親子で乗っている、貴方が降りるか息子の遠平を降ろせ!」と言った。
返す言葉の無い実平は遠平に舟から降りろと言ったが、遠平は「我が君のお役に立ちたいから降りたくない」と言い、二人で言い争いとなる。
苛立った実平が「ならば人手には掛けない」と刀に手を掛けるが、義実に諭され自らが舟より降りようとする。
すると遠平が自ら降りると言い出したので実平は「それでこそ我が子よ」と遠平を浜辺に降ろし「向こうから追手が来た。土肥実平の子と名乗って立派に討ち死にしろ」と言い残し自らは舟に戻り舟出する。
(写真は敵を見ている実平親子)
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
◇公益財団法人鎌倉能舞台HP http://www.nohbutai.com/
◇【日本全国能楽キャラバン! in 神奈川】「七騎落」 父子の愛―石橋山のドラマ~頼朝の旗揚げ~
◆日時 2022年1月5日(水)14時開演
◆開場 鎌倉芸術館小ホール(神奈川県鎌倉市大船6-1-2)
◆入場料 5000円(全席指定席)
◆演目
講演「父子の愛-石橋山のドラマ」 解説 葛西聖司
狂言「文蔵(ぶんぞう)」 シテ 野村萬斎
能「七騎落(しちきおち)」 シテ 観世喜正/地頭 中森貫太
○チケット申し込みフォーム http://www.nohbutai.com/ticket/ticket.htm
○eプラス https://eplus.jp/sf/detail/3491600001-P0030001
◆能楽キャラバン㏋ https://www.nohgaku.or.jp/caravan2021/performance/detail/20220105_kanagawa?s=09