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30年前の植田先生の日経平均予想がぴったりすぎて凄い。

本年度から2年間関東学院大学大学院経済学研究科の研究科委員長をしておりまして、思いの外仕事が多くて、総裁のフォローが滞っています。ようやく時間に余裕が出来てきたので、昨年記事にしたものをまとめます。

まず、ブルームバーグはfacebook友人のBloomberg NYの方に相談して、以下の記事を掲載していただきました。ちょっと英語の記事が笑えるので、関心がある人はどうぞw。

「理論の限界も理解

  関東学院大学経済学部の中泉拓也教授は、約30年前に東京大学で植田ゼミの第1期生として教えを請うた。植田氏は、普通の文章を読むように数式を読み解き、すぐに問題点を指摘し、学生らを感心させたと語る。中泉氏は05年、自身の結婚式に出席した植田氏を「将来の日銀総裁」として母親に紹介したという。

  中泉氏は植田氏について「経済見通しも非常にでき、経済理論もしっかり分かっている極めてまれなエコノミストだ」とした上で、「理論を理解しつつ限界があることも理解している。だから特定の理論に固執しない」との見方を示した。ワイン愛好家の植田氏は教室の外では学生らと酒を酌み交わし、時にはカラオケに参加することもあったという。

  東京大学の伊藤元重名誉教授は、植田氏とは大学の同級生時代から半世紀に及ぶ付き合いだ。伊藤氏は植田氏を「多弁ではないが必要な時はしっかり言うことは言う。仲間内でもよく信頼されている」と評する。経済に関する見識だけでなく、実務処理能力にも感銘を受けたと振り返る。」

その後、伊藤隆敏・星岳雄(原田、祝迫訳)の日本経済論について、訳者の中央大の原田先生からのご依頼で、証券アナリストジャーナルに書評を書きました。星先生は10年前にUC San Diegoに行った時に受け入れていただいた以来懇意にさせていただいていますが、一応書評も評価してもらって、サインをいただきました。
https://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E7%B5%8C%E6%B8%88%E8%AB%96-%E4%BC%8A%E8%97%A4-%E9%9A%86%E6%95%8F/dp/4492396748

そちらにすごく簡潔に書いたのですが、実は、植田先生の金融政策を見る上では、この日本経済論は非常に重要であるという意味です。完全には見解が一致している訳ではないですが、答弁などでも本書の中身がわかっていると背景が非常にわかりやすいと思います。
「最後に、本書はアジア通貨危機など、国際金融分野も含め、マクロ、金融分野の世界的な専門家のお二人が執筆されている。そのため、研究者である植田日銀総裁の記者会見や金融政策の運営も共通の見解に基づく点が多いように見え、金融政策を占う上でも参考になる。」

そして、日経平均が3万円を超えた今、最重要の昔話は以下の通りです。

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