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「修羅場体験2.0」を考える

「修羅場」という言葉を聴いて、どんなイメージが浮かぶでしょうか?

ドラマで描かれるような人間関係のもつれからの激しい争いが行われる場面を想像される方も少なくないかもしれません。
元々は仏教・インド神話等の伝承で阿修羅と帝釈天の争いが行われたとされる場所を修羅場といい、そこから転じて「激しい戦いや争いの行われる場所や場面」を指すようになったそうです。

ビジネス文脈での「修羅場体験」 というと、特に次世代リーダー候補人材など、将来を期待する人材育成における、いわゆる黄金律のように語られています。

20年ほど前にホンダの人事担当の方からこのようなお話を伺ったことがありました。

「人材育成は研修の実施でなんとかできるとは思っていない。
ホンダ式の人材育成は『2階に上げて梯子を外して、1階から火をつける』」

書籍等でも紹介されているのでご存じの方も多いかもしれませんが、これは後戻りできない状況や、極限の状況に追い込んで知恵を絞らせることの例えだそうです。

修羅場体験という言葉で表現されていることの一般的な意味は、あえてストレッチの効いた状況に将来有望な人材を配置し、一皮むけた成長を期待する、といったものではないかと思います。

しかし令和の現代において、こうした修羅場体験に対する期待は果たして適切なものだといえるのでしょうか?ミレニアム世代以降の就業観は大きく変化しており、就社意識はどんどん薄れてきていると様々な調査結果でも言われるようになってきました。
「自分らしさ」を重んじ、プライベートも大切にし、そして転職にも前向きな人材が増えていると感じられている方も多いのではないでしょうか。

その就業観の変化があるなかでは「大きな期待をかけているからこそ修羅場体験に放り込み、その圧の中で踏みとどまらせ耐えさせようとする」ような修羅場『圧力鍋』環境が人を育てるというマインドセットによる育成施策そのものが、ミレニアム世代のニーズにマッチしていないと思われても仕方がありません。

これからの時代はかつての修羅場体験を経験則だけで再現するのでは通用しない場面がどんどん増えてくることでしょう。

次週は、これからの時代に通用する「修羅場体験2.0」について考察してみたいと思います。

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