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ビジネス”バズワード”に踊らされないためには?

“バズる”という言葉は、2010年代から登場し、いまや一般用語化し、明鏡国語辞典第三版には既に掲載されているそうです。
この”バズる”という現象は、なんとなく勢いを感じる広がりを感じるものの、どこかで薄っぺらいというか、鵜呑みにしてはいけない感覚や、調子合せに使われるだけのイージーなコミュニケーションワードのような感触を得ている人も多いのではないでしょうか?
特に、ビジネスバズワードに関しては、それをマーケティング的に流行らせることで、一儲けしようとする業界の姿が見え隠れするために、嫌悪感を覚える方もいらっしゃるでしょう。
私が所属するのは、いわゆるコンサル業界みたいなものなので、ビジネスバスワードは、1ユーザーとして吸収する上でも、広める側としても自分なりのポリシーを持つようにしています。特に、広める側としては、安易に「流行り」に飛びつかないようにしています。

若者言葉のようなバズワードであれば、その場の「ノリ」で生まれたものが多いとは思いますが、学術研究領域や、ビジネス領域の中で生まれた言葉は、その言葉で表そうとしてた「何か」があるように思います。
特に、学術研究者の方が生み出した言葉であれば、その言葉だからこそ表現できる何かがあるのでしょう。
しかし、多くの場合、ビジネスバズワードを受け取る側は、多くの場合「そのバズワードが何を意味しているのか」を表面的に捉えてわかって気になってしまうことも少なくありません。
そのうちの一つが「VUCA」だと思います。今や、一般用語化している感もありますが、V UCAについて語る人も、VUCAという言葉を毛嫌いする人も、この言葉の意味の本質は何かを知ろうとしていないように見えます。
大事なことは、
・その言葉を使ってまで、表現しようとしている違いは何か?
・その言葉が受け入れられようとしている時代背景は何か?
・その言葉が生まれなかった/受け入れられなかった数年前と現在は一体何がどのように変わってきたと言えるのか?

ということを突き詰めていくことではないかと思います。

私は拙著「ビジョンプロセシング」の中で、VUCAについてかなり事細かに紹介させてもらっています。
それは、バズワードを使うからこその有用性と副作用が同居することが目に見えていたからです。
そして今、VUCAに変わる言葉として「BANI」という言葉が注目され始めています。
2020年に生まれたこの言葉は、まだ知っている人も少なかったうえ、どのくらい市民権を得る言葉になるのかわからなかったので、「ビジョンプロセシング」の中には組み込みませんでしたが、この言葉だからこそ表現できるものがあるのではないかと感じています。
そうしたこともあって、書籍では語れなかった内容をお伝えするべく、アントレプレナーファクトリーさんと一緒にオンラインイベントを開催させていただくことにいたしました。
このイベントでは、VUCAとBANIの言葉の対比をご紹介するのはもちろんのこと、「なぜ、VUCAではなく、BANIと表現しなくてはならないのか?」についての私なりの考察をご紹介させていただこうと思っています。
いよいよ明後日(8/8) 19:00からお届けいたします。
アーカイブ視聴もありますので、ぜひこの機会をお見逃しなく。


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