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#4 試合後の自己批判を乗り越える方法

 第4回目は試合にて起こりがちな「自己批判」をテーマに扱ってみます。反省、反省、反省、、、と続き、どんどん自信を無くしてしまうなんてこともありませんか?スポーツの世界では、特に指導者との付き合い方においてこのような悩みを持つ方もいらっしゃいます。ぜひ、このような課題が身近にある方がいれば、ご参考にしていただけると幸いです。

1. 試合後の反省スタイルが次のパフォーマンスに違いを生む

反省と自己批判の違い
 試合後の振り返りは次の成長に向けた重要なプロセスですが、建設的な反省と過度な自己批判は全く違います。自己批判に陥ると、パフォーマンスを改善するための具体的な行動よりも、自信喪失やモチベーションの低下を引き起こす可能性があります。
 また、建設的な反省という表現よりも、なるべく改善という言葉を使うのが理想的です。これは、そもそも「反省」という言葉に強くネガティブな印象を日本人は本能的に持ってしまっているからです。

反省=ダメだったところを探す。
改善=より良くなるポイントを修正する。

これは大きな違いがあるということはわかりますよね。なので、僕が担当する選手に対しては必ず「改善」という言葉しか使わせないようにしています。

成長に繋がる振り返り
 建設的な反省=改善は、自分のプレーを冷静に分析し、どの部分を改善すべきか明確にするプロセスです。
 一方、自己批判は感情的になりすぎて、自己否定や失敗に対する執着に繋がります。自己批判をしない振り返りのスタイルを持つことが、次の試合でのパフォーマンス向上に直結します。
 最近指導者の関わり方をみていて多いのが、ダメだったところを棚に上げて、褒めるということを忘れてしまうというケースです。これは「甘え」ではありません。結論として、選手はパフォーマンスアップのため、勝利のために練習・試合に臨むというわけではなく、指導者に怒られないために練習・試合に臨むということになります。

練習・試合の目的
・現実:指導者に怒られないため=ミスしないことを選ぶ
・理想:試合に勝つため=いろんなチャレンジを重ね、失敗する

 もはや、なんのために練習しているのかがわからない。そんな選手は山ほどいます。もともと自分が好きでやっていたスポーツが、知らぬ間に誰かのためにやっていることになると、「やらされ」が生じていくわけです。

2. 自己批判の原因

過度な期待や完璧主義
 自分自身に対して過度に高い期待を抱いていると、些細なミスにも過剰に反応し、自己批判をしやすくなります。完璧を求めすぎると、ミスを受け入れることができなくなり、反省が自己否定に変わります。どんどん自分の首を絞めるので、息苦しくなるのはイメージできるかと思います。ただ、ここを解放するのが一筋縄ではいかないんですよねぇ。。。

外部からのプレッシャー
 コーチ、チーム、家族、ファンなど外部からの期待が高いと、それに応えられなかったと感じた瞬間に、自己批判が強くなります。失敗を自分自身の価値と結びつけてしまうことが一因です。だいたいアスリートは業界的にも一握りの世界で戦っている、いわば成功者なわけです。「否定されることの価値ってなんなのか」を整理し、自分にとって有用である意味付けをするのが重要だと毎回思っています。

過去の失敗へのトラウマ
 過去に大きな失敗を経験していると、その記憶が繰り返されることへの恐怖心から、自己批判が強まることがあります。過去の失敗を引きずることが、今のパフォーマンスに影響を与えます。トラウマは気軽に話せるものではないです。向き合うのがしんどいです。でも、乗り越えなければならない瞬間があるならば、やるしかない。それを孤独に戦うのは恐怖でしかないので、信頼できるトレーナーやパートナーと乗り越えるのがポイントです。


3. 自己批判しないためのメンタルトレーニング

 では、具体的に自己批判しないためにはどんなトレーニングを行うべきなのか整理していきます。

ポジティブセルフトークの導入
 #3でもお話ししましたが、セルフトークです。ここでも出てきますが、やっぱりセルフトーク使えている人は自分を律することができているのが事実です。

 今回の件でいうと、試合後に自分に「優しい言葉をかける練習」をすることが大切です。例えば「この経験を次に生かせる」といった前向きな自己対話を意識的に行うことで、自己批判を和らげることができます。頭の中でどう考えていようと、言葉に出すだけでいいんです。とにかく発してみる。これだけをやってみましょう!

過去の成功体験にフォーカスする
 失敗に焦点を当てるのではなく、これまでの成功体験や乗り越えた困難に目を向けることで、自信を取り戻しやすくなります。定期的に自分の成功体験を振り返る時間を作ると効果的です。
 誤解無きようにお伝えすると、「過去の栄光にすがる」とは異なります。自信がある人の特徴として、「過去の自分に丸をつける」ことができている人というのがあります。皆さんも一度振り返ってみてください。昨日の自分が頑張ったことって何か覚えていますか?2日前の自分の頑張りって心に刻んでいますか?これが抜けている人が、燃え尽きます。いわゆる、バーンアウトです。どんだけ結果を出しても満足できない+上には上がいるというメンタルは、必ずガタがきますので要注意です。

客観的なフィードバックを受ける
 自己評価が感情的になりすぎているときは、コーチや仲間からの客観的なフィードバックを求めることも有効です。他者からの視点を取り入れることで、自分自身の評価が偏らないようにできます。そして、フィードバックのもらい方も重要です。悪い点だけではなく、良い点ももらい、自分の武器を客観的に教えてもらう必要があるわけです。ここが抜けてしまうと危険なのですが、立場的に上の人からはミスからの指摘がほぼ100%にもなってしまいます。こんな時は、正直相手を変えるのが得策です。嫌なフィードバックに立ち向かうのがしんどいとなった時は、逃げましょう。これが自分のご機嫌をとるときに大事なことです。覚えておきましょう!


4. 無料相談を実施しています

  試合後の自己批判やメンタルトレーニングについてさらに深く知りたい方、具体的なサポートが必要な方に向けて、無料相談を提供しています。お気軽にご連絡ください!

中里匠吾
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