ホルモン図鑑「フワ(豚肺)」

画像1 「フワ」とは豚の肺のこと。もつ煮込みにもよく使われている。味がほとんどしないから煮込み向けだと言う人もいるが、全然そんなことはない。新鮮なフワは、青草のような、草原みたいな味がする。懐かしいレコードのような香り。ごま油と岩塩で、シンプルに焼くだけでうまい。その名の通り、フワフワしていてマシュマロのような食感。
画像2 フワを切った直後は、ドス黒い赤色をしているけど、時間が経つと鮮やかな赤になる。通常食肉は、切った直後、暗赤色をしているが、酸素に触れて赤くなる。普段、みんなが見ている赤身肉が、鮮やかな赤をしているのも、この現象だ。フワは、それが特に顕著で、とても鮮やかで美しい赤になる。
画像3 所々に、豚のどなんこつ(気管)に似たパリパリした管がある。のどナンコツより細くて柔らかいが、この臓器が、のどナンコツにつながっている部位だと改めて実感。色々な部位を買って、自分で調理していくと、全体像が見えてくる。まさに「木を見て森を見ず」、「ホルモンを見て内臓を見ず」だ。

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