上手く働けないシニア問題を考えてみた
GWですがこの年齢になると家族と何かするということもなく、勝手気ままな充電期間です(笑)
せっかくなので買っただけで読んでいなかった本を読んで、自分なりの思ったことを書いてみたいと思います。
自分の思っていたことと違っていたこと
同年代が定年を迎えることで、色々な働き方や考えに触れることが多くなりました。特に仕事ができる人ほど上手く働けていないことが多いと感じることが多かったので、以前から気になっていた本を読んでいます。
その中で自分は良かれと思っていたことが、ちょっと違うということがあります。
①マネープラン研修
社労士なので、シニア研修の中に定年前後の社会保険関係の話などをする機会が多いです。しかしこれが俗に言う「たそがれ研修」になるということでした。
会社は良かれと思って情報として研修の中に入れるけれど、
定年後のお金をしっかり考える
↓
組織は自分に働き手として期待していない
という誤ったメッセージにつながっているということでした。
わからなくはないですが受講者の関心はとても高いので、これについてはそうなのかなという感じでした。
②技術継承の役割
意外だったのはこちらで、私はシニアの役割としては重要なものだと考えていました。
しかしこれについては「現役世代の力になる能力」ということで、こちらを重視するということは「第一線で活躍する能力」を求めていないというメッセージなるということでした。
ム、ムズカシイ・・・
シニアのプライドの逃げ道になっている?
役職定年や定年再雇用の際に、シニア側の問題として
「仕事は若手に任せる。自分は後輩のサポートだけする」ということを言う方を何人か見て来ました。
これは悪くないような気がしていましたが、こうなってしまうのは会社側の対応から、むしろ後ろ向きな発言になってしまっているとのことでした。
技能継承、後進育成重視に自ら傾いてしまう考え方です。
これについては自分を守りたいというプライドが働くためということでした。
本当は第一線の仕事を担当したいが、自分の弱みを見せたくない
これはわかる気がしました。特に仕事ができると言われている人にはあるだろうと思います。
大勢のライバルの中から抜け出すために、自分で努力して自分なりのやり方を見つけて成果を上げてきた人たちです。
こういう人たちを適者生存というのですが、自分の築き上げてきたものにしがみつくという一面も持ち合わせています。
これが上手く働けないシニアの特長だと思っています。
プライドを乗り越えて第一線で仕事をする
自分を守るプライドを乗り越えて
・新しいことを学んで挑戦し
・年下の人に教えてもらうことを厭わない
という姿勢ができれば、第一線の仕事に挑戦し続けることができると書かれていました。
これは納得できます。
そのためには上司のマネジメントも重要です。本には
・本人の状況を把握した権限委譲
・目標は主体的に設定してもらう
・業務をチェックして叱責するのではなく、目標達成に向けた支援に徹する
・褒めるのではなく敬意をもって接する
・期待と感謝を伝える
と書かれていました。
その通りだと思いますが、これができている現役上司にまだ会ったことはありません。
「経験があるしやるべきことがわかっているのだから、言わなくても動いてほしい」というコメントをよく聞きます。
シニア側は
「これとこれが現段階で必要なこと。でも俺は言われていないからやらない」ということを先日聞いたばかりです。
これじゃズレるよなと思った瞬間です。お互いに不幸ですよね。
上司との関係は全世代共通
キャリアウェルビーングのための重要な要素として「上司との関係」が挙げられていました。
上司がボスマネジメントではなく、コーチとして関わること
・部下の意見を尊重してくれる
・部下に意見を求め、部下に権限を与える上司
ということでした。
これはシニアに対してだけではなく、程度の差こそあれ、若手世代に対しても求められることだと思います。
余談ですが・・・
定年前に再雇用にあたっての希望を聞きます。
先日、こんなことがありました。
「会社は俺にどんなことをさせたいんだ。それを聞いてから決める」と言っているシニアがいました。
こんなこと言っているから「面倒なシニア」になってしまうんですよね。
・健康であること
・やりたいことが明確であること
・それを周囲が受け入れていること
この3つが揃っていれば、60歳はまだまだ十分働ける!
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