「本音を貯めるカード」- 6月8日のDearMedia NewsLetter
私は毎朝、ニューヨーク・ロンドン・パリ・ミラノ・東京から生まれる約1000記事をチェックして、週3回、ニュースレターを書いています。
「ちょっと気になる情報」「最近話題のニュース」「面白いできごと」をピックアップしています。
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クリエイターと呼ばれる人たちは
エンターテインメント業界、建築関連業界、アパレル業界、デザイン関連業界と、様々な分野で専門性の高いお仕事をされている人気の職業のひとつです。
クリエイターの中でも、広告業界のクリエイターさんたちは
ビジネス(売上)との関わりが強いのに、他社の代理でその専門性を使うというちょっと特殊なクリエイターです。
広告は、態度変容や意識の変革を目的に行うものなので、
広告代理店は、時代を分析したり人々の興味をキャッチすることを常に行っています。
博報堂の「生活総研」のサイトでは、毎月の消費予報を発表していたり、26年分の生活者の定点観測データを無償で提供しています。
電通は30弱のラボやプロジェクトを通じ、未来予測や若者、食生活、スポーツなど、多くの情報発信をしています。
電通デジタル・クリエーティブ・センターの有志による組織、Vision Designラボは
「5年でも10年でもなく、
20年先のデジタル時代を先見し、
企業やブランドが進むべき方向を提示する。
アカデミック&サイエンス面での
裏付けも持ちつつ、シーズ発掘、
ビジョン構築、ストーリーテリング、
イノベーション創造を行う」
組織とのこと。
まだできたばかりらしいこのラボで書かれた記事が、まさに「こんな未来が来そうだな」という面白い物語だったので、ピックアップします。
【本日のピックアップニュース】
隠している本音を貯められるカード
https://dentsu-visiondesign.com/kiji.php?id=17
友人のカズオがある日、黒いカードを見せてくれた。
聞けば
「これはAIを搭載してるカードで、普段は口に出せない本音を音声で入力して、こっそり貯めることのできる本音貯蔵カードなんだよ。」
と言う。
さらにこのカードには
・本音の量を競うバトルがあって、優勝者には賞金が出る
・交通違反があった時は、ポイントで処罰が軽減される。本音を隠して社会を安定させているご褒美。
・貯まった本音を広告会社が買い取ってくれる。本音はマーケティングの宝庫。
といった特典もついてくるらしい。
僕もほしいな、と思った時、カズオは付け加えた。
「でもね、このカードは絶対に落としちゃだめなんだ。」
「落としたら、それまで隠していた本音を全部公表されちゃうんだ。」と。
これを書いた電通の安部氏は
“本音というものは取り扱いが難しい。
貯めてばかりいると精神衛生上あまりよろしくないが
本音をズバズバ口にすると周囲から人が去ってしまう。
匿名だからといってSNSでやたらと吠えるのも炎上・身バレの危険性が高い。
デジタル技術により便利な世の中になった分、固い意志を持って口を閉じる判断が常に求められる。”
と続けている。
言いたいことが言えないストレスは、「王様の耳はロバの耳」の紀元前6世紀から存在していて、
現代は、人に言えないことを聞く、傾聴セラピストや傾聴心理士なども出てきているらしい。
いずれ、これらを集めるプラットフォームが発達し
AIが分析して伝えたい該当者のタイムラインに、ふんわりした形で露出されるのでは、と記事は締めくくられている。
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隠す隠さない以前に、
自分の本音をちゃんと把握している人は
そんなに多くないのではないでしょうか。
自分の本音じゃなく
誰かに言われたからやるとか、
自分の本音じゃなく
嫌われたくないからするとか、
自分の本音じゃなく
怖い思いをしたくないからするとか、
そんな行動や発言で一日の大半が終わってしまう
そんな時期が私もありました。
あなたは自分の本音を
本当にわかっていますか?
私の場合、小さな頃から親に「お前はワガママだ」と言われて育ってきたので、本音に近い所にはいたのでしょうが
それでも、気が付けば周囲の顔色を優先し「本当はこうしたい」を言う前に諦めるという、クセがついていました。
そこから抜け出せたのは独立して2年目、
やりたくないお仕事をお断りしたのがきっかけでした。
お断りしたら、新しくお仕事が急に来るようになり
結果的に、売上が5倍近くあっという間に上がり
結果をきちんとと返せるようになったので
なんのために我慢していたんだろう…と、呆気にとられたことを覚えています。
本音は、自分が犠牲になっているのが嫌だった。
本音は、もっと自由に仕事を組み立てたかった。
本音は、自分ひとりで仕事をするのが怖かった。
当時の私は、この本音たちを自覚して、やりたいようにやろう!と決めて動いたら、急に人生が好転しました。
こんな風に、自分の本音を見つめて
驚かせないように相手に伝えてみると
一気に現実が変わってくることがあります。
カズオの持つ”本音貯蓄カード”は、
欲望や嫉妬や恨みを貯めるカードにするのではなく
本当の意味で、自分はどうしたいのかを見つける
そんなカードにしたら良いんじゃないかなと思うのです。
あなたの本音は
今、どんなことをしたいと言ってますか?
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